2024年を振り返る(アマチュア無線編)
趣味は何ですかと尋ねられたら「アマチュア無線です」と答えるようになりました。ほとんどの人が聞いたことはあるものの、どこか前時代的な響きがあるようでおもしろがってくれます。
今年になってから実際に交信するようになった
アマチュア無線で遊び始めたのは今年に入ってから。数年前に免許を取っていましたが、交信する勇気がなくてそのままになっていました。ところがふと新しい無線機を購入してしまい、それをきっかけに自分からCQを出して交信できるようになりました。
かつては「他の人の交信の様子を1年間は聞いてから声を出すべき」なんて言われていたようですが、始めてしまえばなんていうことはなくて、多くの局長さんと楽しく話すことができています。YouTubeがなければ交信のやり方なんて学ぶ機会はなかったのでしょうが、今は多くの局長さんが交信の様子を公開しています。ちょっとした言葉遣いや間合いの取り方をイメージできたら、あとは実践あるのみなのです。
初心者の私でも、「初めての交信です」という方に巡り合った時は驚きました。「交信にはまだ慣れていなくて」などとおっしゃる方もいます。相手がいらして成り立つ遊びなので初めてであったり、慣れていなかったりするのは逆に光栄なこと。自分自身も初心者なのですから、誰もが通る道なのです。
趣味は楽しんだ者勝ちだと思っていて、一度きりの人生で時間と財布に余裕があるならば、迷わずやりたいことをやるべき。茶道と同じく、長年興味はあったもののなんとなく後回しにしていたことを後悔するくらい楽しめています。
低山ハイキングをするようになった
私がよく電波を出すFMの場合、交信を楽しもうとすると少しでも高いところから電波を出すのが有利です。私の部屋から交信することも可能ですが、方角が限られるのが難点。ふと思いついて、近くの低山の頂上からCQを出してみたら多くの局長さんに呼んでもらうことができました。ちなみに私は登山にはまったく興味なし。山に登るのは少しでも高いところから電波を出したいから。他に理由はありません。
普段の運動は自宅でスピンバイクを漕ぐくらい。それに加えてたまに低山ハイキングをするようになったわけです。これまでまだ数ヶ所しか登っていなくて、予定が空くと条件の良さそうな山を探しています。他の局長さんから山の情報を教えてもらうこともあって、次は大根地山に登ろうと計画しているところ。年末年始にでも登ってみるつもりです。
低いとはいえ登山をするとなるとそれなりの備えは必要。服装を始めとした装備はもちろん、iPhoneにはYAMAPをインストールして道迷いしないように心がけています。昨日はYAMAPの保険にも加入しました。年会費+歩数に応じて保険料が計算されるというもの。自分だけがケガをしないなんてことはなくて、リスクを正しく認識して備えることにしています。
旅先で交信するようになった
日頃は福岡市内の局長さんとの交信が多いですが、出張時などに無線機を持っていくと馴染みのない土地での交信を楽しむことができます。
埼玉のさきたま古墳の上からCQを出した時には、神奈川や群馬の局長さんと繋がることができて関東が平野であることを改めて実感できました。福岡だと山に遮られるので(それはそれで楽しいですが)、遠くの局長さんと交信が成立することはまれです。
また奈良の生駒山からCQを出した時には、関西の局長さんとたくさん繋がることができました。顔は見えないけれど免許を持っている者同士、コールサインで繋がることができるのがアマチュア無線の醍醐味の一つ。そろそろマイルが溜まっているはずなので、交信のためだけに旅行してみたいなと思い始めています。
ちなみに今日は唐津街道を若松駅近くから芦屋町まで歩きました。途中どこかで交信しようと無線機をリュックに入れていましたが、いざ歩き始めるとそんな余裕はなし。こんな日もあります。
アマチュア無線の課題も高齢化。相手がいないと成り立たない遊びなので、将来の無線家を増やさないといずれ誰もが交信できなくなってしまいます。そういえば私が無線に興味を持ったのは、実家にあったおもちゃのトランシーバーでした。今にして思えば、父親がスキー場で使っていた市民ラジオだったのかもしれません。自分がアマチュア無線を長く楽しむためにも、仲間を増やすために何かできることはないかななどと考えている今日この頃です。
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