地方中小企業が持続可能性を高めるための踏み台になります

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コラム

地方中小企業のブランディングに必要なこと

    ロゴと名称を変えただけで、
    ブランドが出来上がることはありません。

    顧客の声に耳を澄ます

    「ブランディング」という言葉が、
    経営者の間で一人歩きしているように感じています。

    特に、
    ロゴを決めたり、おしゃれな商品を開発すれば、
    それがブランド再構築になるという、
    誤解がはびこっているのに困惑しています。

    ブランドというのは
    事業者が宣言するものではなく、
    消費者がそれと認めてくれて初めて成り立つものです。

    事業者の一方的な思いだけで、
    ブランディングは成功するものではなく、
    消費者の声に耳を澄ますプロセスが欠かせません。

    すでに顧客名簿を持っているのならば、
    自分たちに一瞬でも興味を持ってくれた方たちが、
    どのような思いや感想を抱いているのかを
    行間も含めて把握しましょう。

    まだ事業を始めておらず、
    満足な顧客名簿を作れていないのならば、
    自分たちの見込客と接触し、
    彼らの「幸せ」を実現するために、
    何が必要なのかを考え抜きましょう。

    ここで重要なのは、
    顧客の声に忠実に応えることではありません。

    「Aが欲しい」
    「あの色があると良い」
    というのは真の顧客の声ではないのです。

    顧客の声の行間に潜む、
    彼らの真の欲求を見出しましょう。

    顧客に届けられる価値を考え抜く

    私がブランド再構築をお手伝いする場合は、
    ・機能的価値
    ・情緒的価値
    ・顧客の価値観
    ・ブランドの人格
    をそれぞれ定義していきます。

    この過程で重視するのは、
    経営者のトップダウンで決めるのではなく、
    社内のキーパーソン達に考え抜いてもらうこと。

    彼ら彼女たちに、
    ・自分たちの商品にどのような価値があるのか
    ・自分たちは顧客にどのような幸せを与えられるのか
    ・自分たちの顧客はどのような価値観を持つのか
    そして最後に、
    ・自分たちは何者であるのか
    を定義してもらうのです。

    私は議論をコーディネートしますが、
    何かを押しつけたり、
    善し悪しをコメントすることはありません。

    社内の選抜メンバーで、
    じっくりと議論することで、
    目指すべきブランドの方向性は自然と定まります。

    そのほとんどの要素が、
    元々、社内にあった価値を再定義するものだからです。

    ブランディングとは、
    ロゴや名称をデザイナーに外注することではなく、
    消費者に認めてもらえるように、
    自らを再定義することです。

    5人のビジネスパーソン

    ブランディングは自らを再定義することでもあります

    継続する

    地方中小企業の苦手なことの一つが
    「継続」
    だと感じています。

    SNSやホームページの更新が止まっている
    企業のなんと多いことでしょう。

    ブランディングも、
    再構築作業はただの始まりに過ぎません。

    定めた方針に従って、
    あらゆる施策を実行していく段階が本質です。

    この地味な作業を継続させることが、
    ブランドを定義するための経営の役割です。

    企業のあらゆる振る舞いが、
    自分たちの定めた「ブランドの人格」と
    整合しているかをチェックし、
    続けるべきは続け、
    改めるべきは改める。

    この不断の努力の継続が、
    真の「ブランディング」なのです。

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