社会保険労務士試験に対する考え方
昨日、社会保険労務士試験が実施されました。
私の大事な知人も挑戦しています。
資格とは何か
2021年の社会保険労務士試験の合格率は
7.9%だったそうです。
私が合格した2010年の試験が8.6%。
この試験が
マークシート方式であることを考えると、
難易度はやや高めの試験なのではないかと思います。
一方、合格者数を見てみると、
2010年の4,790人をピークに、
概ね減少傾向が続いていて、
2021年には2,937人となっています。
社会保険労務士のような
独占業務を持つ国家資格を
他の言葉で置き換えると、
私は「ギルド」、
つまり同業者で構成される
職業別組合の会員証だと考えています。
資格試験は、
このギルドに加入することができるかどうかの
選抜試験でもあるわけです。
ここで闇雲にメンバー数を増やしてしまうと、
市場に対してライバルが増えすぎることになります。
それはつまり相対的な価値が下がることを意味します。
また逆にメンバー数を絞りすぎてしまうと、
市場の需要に応えられなくなり
代替サービスを生み出すことに繋がりかねません。
資格試験には
この微妙なバランスを調整する機能もあるのです。
資格試験に対する考え方
誤解を恐れずに言うと、
資格試験に合格したからといって、
実務能力が完全に担保されるわけではありません。
また同様に、
独立開業後の稼ぐ力が保障されるわけでもありません。
資格試験はあくまで
ギルド加入のための選抜試験。
試験勉強という一定の努力をしてまで
ギルドに加入する意思があるかどうかを問われるわけです。
「出来るまでやる」人が合格する
昨年の合格率が7.9%と書きました。
100人受けて、8人弱しか合格しません。
一方、
当日、試験会場まで出向いたものの、
試験範囲を満足いくまで勉強できた人は、
この100人の中にどれくらいいるでしょうか。
おそらく半分の50人くらいが
いいところではないかと予想します。
さらに残り50人のうち、
「正しい勉強」をした人はどれくらいいるでしょうか。
つまり、
テキストを読むばかりで問題演習が不足していたり、
逆に過去問を解くばかりで
体系立てた勉強をしていなかったり、
というような人を除くと、
何人くらい残るでしょうか。
私はさらに半分の25人くらいかなと思います。
となると、
表面上は100人が受験し、
8人弱しか受からない試験であっても、
実質的には、
25人のうち8人くらいが
受かる試験であることがわかります。
もちろん、
私のいい加減な考え方ではあるのですが、
大きく外れるものではないと思います。
「すぐやる、必ずやる、出来るまでやる」
というのは日本電産の創業者永守さんの言葉です。
ギルドに加入するための資格試験も
「出来るまでやる」者のみが合格するのは同じ。
表面上の合格率の高低に惑わされることなく、
きちんとやるべき事をやり切れば
間違いなく合格するのが資格試験です。
これから受験しようとする方や、
今回は残念な結果になりそうな方も、
ぜひあきらめずに挑戦し続けてもらいたいです。
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