相手の取り分を考える
どこの世界にも、
無償でサービスを求める人はいるものです。
Takerとは距離を取る
相手の専門知識など、
特に無形の商品やサービスを
無償で得ようとする人が一定数います。
そういう人々のことをTakerと呼ぶそうです。
Takerは必ずしも悪意ある人ばかりでなく、
「ちょっと教えてくれるだけなんだから無償でいいよね」
というノリの方もいます。
だからこそ困ったことになるのですが。
私の場合だと、
労務トラブルの解決方法や、
新事業のアイデアを求めてくるような方が
たまに出没します。
こういった方とは基本的にはお話ししません。
真っ正面から
「私のアドバイスは有償で提供しています」
と伝えても角が立つだけなので、
簡単に返事をしてその後は距離を取ります。
何らかの負担を相手に強いるならば、
対価対償が発生するのは当たり前です。
その当たり前を理解できない方と付き合うのは、
こちらが消耗してしまうだけです。
与えよさらば与えられん
では逆に、
こちらが何かを得たいときは
どうすれば良いでしょうか。
行政の事業相談窓口を任されていたとき、
私に与えられた大きなミッションは、
「相談件数」
と
「わかりやすい成果」
でした。
つまり、
相談件数を増やすように努力する必要があり、
その中から、
売上アップなどのわかりやすい成果を創出する
必要がありました。
そのために私が取り組んだ方法の一つは、
見込客に情報を与えるというものです。
著作権に触れない範囲で、
新聞に掲載されていた記事の内容を伝えたり、
参考になりそうな本の情報を教えたり、
といったことを見込客それぞれに行いました。
やみくもに「相談に来てください」と
こちらの都合を押しつけるのではなく、
見込客の役に立つであろう情報を
まずは提供するのです。
すると不思議なことに、
相談件数はスルスルと増加していきます。
件数が増えれば、
わかりやすい売上アップなどの事例も
自然と蓄積されていきます。
見込客に情報を提供することで
「あなたに興味を持っていますよ」
というサインを伝えることになり、
結果、こちらから促さずとも、
相談件数の増加に繋がったのです。
何が言いたいかというと、
こちらの希望を叶えたいのであれば、
まずは自分から汗をかく必要がある
ということです。
見込客に心の底から関心を持ち、
有益な情報を与える。
これだけで関係性は大いに深まります。
相手の取り分を考える
連携して何かに取り組む場合にも
相手の取り分を考えないと嫌われます。
一方的に相手の資源を利用したり、
人の繋がりを使い倒すような取り組みは、
連携ではなく単なる収奪です。
私の場合は、
「どういう仕組みにしたら、
あなたにメリットがありますか?」
というのをずばっと尋ねるようにしています。
先ほどの話と同様に、
「私は自分のことだけを考えていません、
一緒に良い取り組みにしましょう」
というサインを出しているわけです。
そうすると、
相手との距離がぐっと縮まり、
お互い望ましい結果に近づくことができます。
「情けは人のためならず」という
ことわざがあります。
人に対して情けを掛ければ、
巡り巡って、
自分に良い報いが返ってくるという意味です。
まずは相手に心の底からの感心を持ち、
先に果実を得てもらえれば、
自分の希望も自然と叶うものです。
■今日の出来事
Canon R7を予約しているのですが、
まだ発送の連絡がありません。
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