地方中小企業が持続可能性を高めるための踏み台になります

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コラム

立場が人を作る

    人は立場によって、振る舞いや言動、
    考え方までも変わっていきます。

    従業員の前を歩く

    私が家業の代表取締役に就任したのは2010年。

    取引金融機関の意向で、
    急きょ、父親から引き継ぐことになりました。

    社長になると、
    いろいろ身の回りに変化が起こったのですが、
    一番印象に残っているのは、
    「従業員の前を歩くようになった」
    ことです。

    それまで先輩の後ろをついて歩いていれば良かったのが、
    あらゆる場面で従業員の先頭を歩くようになりました。

    自分から進んで前を歩くようになったのではなく、
    従業員が私を先頭にするように変化したのです。

    これは就業時間中も、
    夜の京都を飲み歩いているときでも同じ。

    従業員の前を歩くようになり、
    「あぁ、これが経営者の立場なのだな」
    と考えたのを昨日のことのように思い出します。

    CEOとは

    人は環境に適応して役割を果たせます

    自分の性格や資質を決めつけない

    中小企業支援家に転身し、
    後継者の方とお話しすることが増えました。

    たまに聞くのが、
    「私は経営者に向いていない」
    「会社を引っ張っていけるか不安」
    といった声です。

    私の場合も、
    代表取締役になるまで
    人前で話すのに苦痛を感じる方でしたし、
    仕事でリーダーシップを発揮することも
    ほとんどありませんでした。

    しかし、
    代表取締役に就任し、
    周りが私のことを経営者として取り扱うようになると、
    自然と社長的な振る舞いや思考になったように思います。
    「社長になったから社長のようになった」という感じです。

    なので、
    地方中小企業の後継者の方が、
    自分で自分の性格や資質を決めつけてしまうのは
    もったいないことです。

    自分という立場の理想像を作り、
    そのように周囲から扱われる環境を作ってしまう、
    ということができれば、
    これまでと違った人格に変わることもできるのかなと思います。

    自分の身を置く環境を選ぶ

    地方中小企業の経営者になる方には、
    自分が身を置く環境を選んで欲しいです。

    同じ地域の若手経営者・後継者の集まりなど、
    悪い組織だとは思いませんが、
    同質性が強く、メンバーの程度も様々です。

    地方中小企業の持続可能性を高めるには、
    しなやかに変化し続けることが重要。

    そのためには新しいアイデアを
    創造し続ける必要があります。

    同質性の強い組織だけに身を置くと、
    アイデアを生み出すのに必要な、
    知的な刺激を継続して獲得することは困難でしょう。

    あえて、
    これまでの自分とは縁遠かった世界に身を置き、
    外部の方との弱い繋がりを増やし、
    多様な情報が得られる環境に飛び込んで欲しいです。

    自分で自分の性格や資質を決めつけず、
    どういう自分になりたいのか、
    そのためにはどういう人物として取り扱われたいのか、
    どういう環境で実現するのか、
    を考えてみると良いと思います。

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