こどもの日に本屋へ行き、情報発信について考えた

近くの百貨店へ柏餅を買いに行きました。帰り道はカメラを首から提げ、ふらふらと散歩をし、SNSで気になった本屋へ立ち寄りました。
本屋へ
Instagramで目にした本屋が気になったので、柏餅を買った帰りに寄ってみました。こぢんまりとした店舗で中は明るい雰囲気。昔ながらの本屋の対極にあるようなお店でした。
こうしてお店へ足を運んだときに心掛けているのが、必ず何かを購入することです。店内に入ったのに何も買わずにそのまま出て行くなんて私にはできません。かつて私も茶わん屋をしていたから、こういう考えになるのでしょう。手にしたのは「詰むや、詰まざるや 森・西武 vs 野村・ヤクルトの2年間」長谷川晶一著という本。野球の本になら興味を示す息子のために選びました。自分の本も何か買おうとアイザック・アシモフの文庫本が気になったのですが、以前に読んだことがあるような気がして躊躇してしまいました。じっくり選ぶ時間が無かったのでまたの機会にします。
本屋の廃業が相次いでいるというのを日本経済新聞の記事で読みました。確かに公共交通機関に乗ると、紙の本を手にしている人なんてほとんどいません。皆さん、スマホでゲームをしているようです。スマホを手にする時間が増えた代わりに、紙の本を読む習慣は失われつつあるのでしょう。そんな本屋がInstagramで何を発信するのか。私が気になったのは「こどもの日に大人は本屋へ行くのだろうか」という一文。投稿の内容よりも、この一文に惹かれて足を運ぶことにしました。
SNSでの発信というと、地に足がついていないキラキラとした(ように見える)ものがまだ多く目立ちます。もはやそうした投稿は力を持たないような気がしていて、顧問先の経営者や担当者には避けるようにお伝えしています。
わかりやすさ
ある関与先のSNSを眺めていたら、言葉の一つ一つがわかりづらく感じたのでその旨をお伝えしました。思いが重すぎて、受け止めきれないというか。日本語のレベルをぐっと落とし、中学生くらいが読解可能な日本語を使ってはどうかと提案し、経営者には私が伝えたいことをご理解いただけました。何かを伝えるために発信しているのですから、一方通行になってしまっては本末転倒です。必ずしもフォロワーの全員が熟読してくれることなんてなくて、例えば見出しが小難しかったらそれだけで読み飛ばされてしまいます。
また別の関与先での話。その会社の担当者は熱心に情報発信していたのですが、次第に「地に足が着いていない感じ」がしてきました。さて、何が原因だろうと考えてみると、無駄に難しい漢字を使っていることに気がつきました。(失礼ながら)手書きでは使わないような漢字を投稿に用いていたのです。そのことを指摘したら当初は「そんなことはありません」と言われてしまいましたが、徐々に改善されていき、投稿に対する違和感も無くなっていきました。言葉の選び方と同じく、漢字も選ばなくてはいけません。簡単に変換できるからこそ、漢字・ひらがなのバランスは重要なのです。普段使いもしない漢字を濫用すると、たちまち、地に足の着いていない雰囲気を漂わせてしまいます。
話はそれますが、私はオンラインペン字講座で小学一年生の漢字から学び直しています。今は三年生の漢字の真ん中あたりに差し掛かっているところ。一字ずつ向き合っていると、日常生活に用いる漢字は三年生までに習う漢字がほとんど。中学生とか高校生で習ったものもたくさんあったと思うのですが、果たしてどんな漢字だったのでしょう。

こどもの日なので柏餅を買いに行きました
Facebookを使わなくなった
以前はFacebookを使っていましたが、今ではMessengerを使うだけになりました。投稿はもうずいぶんとしていません。周りで使っている人が減ってきているように感じ出してからは、名刺交換した人への友達申請もしなくなってしまいました。スタートアップ界隈ではまだ名刺代わりに使っている人が多いらしいですが、少なくとも私の周りでは以前ほど活用している人はいないようです。
私が代わりに発信しているのがこのブログ。他者のプラットフォームに依存しないブログというのは気楽でいいものです。こうしてブログを書き続けていると「noteで発信すればいいのに」などと言われることもありますが、自分の情報発信の基盤を他者に委ねるというのはなんだか落ち着きません。名刺にはこのホームページのQRコードを載せていて、興味を持ってくれた方が読んでくれたならばそれで良しです。いいねとか、友達の数とか、気にするのが面倒くさくなってしまいました。
名刺というと、このところデジタル名刺の広告が流れてくるようになりました。交通系ICカードのように、スマホにかざして情報を読み取ってもらうもの。私も一度だけこのカードを突きつけられ、あまり愉快な気分にはなりませんでした。カードを読み取るということは相手は初めて会う人なわけで、どこのどなたか(まだ)わからない人からiPhoneに情報を送り込まれるのが不安になったのです。このデジタル名刺、拡がるのでしょうか。
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