納期や締め切りについて考える
注文していたカメラの納期が大幅に前倒しされると連絡が入りました。明日には到着する予定。クリスマスには間に合いませんでしたが、年末年始にカメラ散歩できることになりました。納期や締め切りについて書いてみます。
X-T50の納期が5週間早まった
1週間くらい前に発注していたカメラの納期は約6週間後と聞いていました。以前のようになんでも翌日に配達されるなんてことはなくて、カメラも例外ではありません。1月末くらいに届けば予定通りと思い込んでいました。ところが昨日メールが届いて商品が出荷されたとのこと。5週間も前倒しで手元に届くことになりました。
人は買い物をすると、自分の選択が正しかったかを振り返ろうとします。改めてクチコミを確認したり、競合商品の価格を調べたりするのはそのためです。私もつい最近発売された、別のカメラのレビュー記事が気になってしまいました。生産数を絞って納期を長くすると顧客の期待値は高まりブランド価値も高まるように錯覚しがちですが、顧客が離反してしまう時間的余裕を与えてしまうことにもなります。このあたりのさじ加減が重要で、何でもかんでももったいぶって売れば良いというわけではありません。
さて、カメラを年末年始の9連休前に手にすることができました。まったく予定がないので、アマチュア無線とウォーキングとカメラ散歩に費やすつもり。さてどんな画が撮れるのでしょうか。
支払日が迫っているのに原資を用意できていない経営者
納期とは少し違いますが、支払日に関する事例です。ある経営者から資金繰りの相談を受けました。購入した資材の支払い予定日が近づいてきているのに、資金を用意できる目途が立たずに困っているとのこと。支払いの原資を確保できていないのに発注してしまっていたと言うのです。
この時、経営者は思考停止状態。先々の支払いに対する漠然とした不安に心を押しつぶされていて、具体的な対策を検討する余裕を失っていました。私が提案したのは金融機関から融資を受けること。そのまま待って資金繰り破綻を受け入れるのか、銀行を回れるだけ回って活路を見い出すのか。私であれば後者を選びます。経営者も同じで、行動しなければ待ち受けている結末を理解し、ようやく具体的な行動を始めました。結果、無事に融資を受け、危機を乗り越えることができました。
こうして振り返ればなんてことのない出来事ですが、支払日はいつか必ずやってくるのがわかっている未来です。仮に先行して多額の仕入れをする必要があったとしても、当初から保守的な資金繰り予測を立てておくべきでした。「補助金が採択されるはずだった」とは経営者が後からつぶやいていた言葉。補助金の採否なんて自社がコントロールできることではなく、資金繰り予測表に記載できるレベルの収入ではありません。
長く経営していれば資金不足(の恐れ)なんて必ず経験すること。その時に思考停止してしまうようでは経営者失格です。事業を存続させるためには行動あるのみ。常に複数の選択肢を用意しておき、ひとつがダメなら次の選択肢に取り掛かるくらいの余裕を持っておきたいものです。
納期に追われない働き方を選ぶ
先日、ある会社から新規の問い合わせがありましたが、お断りすることに。私が知恵とアイデアを提供するだけでなくて、一定の作業も行ってほしいというのです。この手の仕事をする気はまったくなくて、丁重にお断りさせてもらいました。例えば、多くの社会保険労務士が手掛けているような手続き代行などは、納期がある仕事なので手掛けるつもりはありません。こうした仕事が良いとか悪いとかではなくて、私が志向する働き方の問題です。
個人事業主の特権の一つが自分の時間を自分でコントロールできること。仕事の多くは業務委託契約で、時間を拘束されることはありません。やることさえやっていれば、時間をどう使うかは私の自由です。成果さえ出せば良いわけで、それがプレッシャーでもあり、気楽なところでもあります。
こういう働き方が身についてしまったのは、かつての家業で代表取締役を務めた経験があるから。タイムカードがあるわけでもなく、どこで何をするのも自由。その代わりに事業運営上のすべての責任を負う立場です。自由と責任について雇われる立場では得られない経験をしてしまったので、他の誰かの都合で時間を拘束される働き方ができなくなってしまいました。
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