書く道具
カバンや引き出しに常備しているペンを入れ替えました。これまでジェットストリームを使っていたのをSARASAに変えたのです。
SARASA
ボールペンはジェットストリームの0.7mmを使ってきました。カバンや引き出しには必ず入っていて、何かメモする必要があればすぐに取り出せるようにしています。このジェットストリームの書き心地がベストだと信じてきたわけですが、つい最近、新しいペンを知ってしまいました。
きっかけはオンラインペン習字講座の先生からのアドバイス。ジェットストリームだと掠れてしまうことがあって、先生からペンを変えてみるように提案されたのです。提案されたのがSARASAの0.7mm。ジェットストリームを信じていたのでどうせ大して変わらないだろうと思っていたら大違いでした。水性ということもあって、滑らかにペン先を動かすことができます。同じ0.7mmでもジェットストリームとは線の太さも異なります。万年筆の太字くらいの感覚です。
オンラインペン習字講座は課題の文字を書いて撮影し、先生に送信。その後に先生が添削の様子を動画にして送り返してくれるというもの。これまでに何往復かしていて、住所はなんとかOKをいただけるまでになりました。SARASAに変えてからは字が書きやすくなったせいか、それだけで歩留まりが向上しました。筆を選んでいるあたり、まだまだですね。
万年筆
仕事でメモを取る時は万年筆を使っています。中小企業支援家に転身してから愛用していてもう8年目。パイロットのカスタム743というモデルで、派手さは皆無の実用的な見た目です。海外メーカーだと色違いがたくさんあったり限定モデルが発売されるなどしますが、カスタム743は定番品のみ。いかにも万年筆らしい万年筆です。これ一本あれば他には欲しくならないのが不思議なところ。ペン先はウェーバリーという形状。もし廃番になるのであれば、予備を買っておかないと仕事に支障が出かねないくらいの存在です。
息子はシャーペンを集めるのが楽しい時期の模様。去年、長野県のメーカーのシャーペンが欲しいとか言い出して、苦労して手に入れてやったことがありました。私と同じような字を書くくせに、筆記具にこだわるとは面白いものです。
私が万年筆に憧れるようになったきっかけは、実家近くの小児科の先生がモンブランの万年筆を使っていたから。ウネウネとした容易に判別できない字でカルテを書く先生でした。その先生も今年亡くなられたそう。ご葬儀には伺えませんでしたので弔電だけ送らせてもらいました。普段は東京と福岡の距離を感じることはありませんが、この時は遠くにいることを実感しました。あの万年筆は今どこにあるのでしょうか。
筆ペン
先日、筆ペンで手紙を書く機会がありました。茶道教室の茶事の案内状を書いてお渡ししたのです。私の字が汚いのはみなさん良くご承知で、書いてきただけでも褒めてもらえる有様です。
入会したばかりの方は返事を書くのも試行錯誤されるはず。私も同じでした。字を書く自信がなかったので(今も)、東京の母に代筆してもらったものです。字が汚くても良いから自分で書きなさいと後から先生に叱られたのは良い思い出です。
私が字を書くのが苦手になったのは、小学校の時に通っていた書道教室の先生と相性が悪かったからのような気がします。朱筆で直されるのですが、いまいちポイントがよくわからずやる気が起きませんでした。今から考えたら習い事をさせてもらっていただけありがたいのですが、当時は不愉快な記憶しかなくさっさと辞めてしまいました。あの時ちゃんと続けていればとも思いますが、すぐに辞めさせてくれたあたり、母親もセンスがないとわかったのでしょう。
子どもの頃に習い事や教室に通ったり家族で旅行に出かけたりできたのは、当時は当たり前のことであっても親になった今ではすごい経費がかかっていたのだと理解することができます。年に数回、旅行に行って、スイミングとピアノを習って(書道教室はすぐに辞めたけど)。親に感謝です。我が家もよく小旅行に行っていましたが、息子が部活に入って塾に通い出してからはそんな時間も取れなくなりました。楽しい時期はあっという間に過ぎ去ってしまったと思うと同時に、旅行などの費用を心配しなくて済むようになりほっとしています。
ポッドキャスト「茶わん屋の十四代目 商いラジオ」を毎週金曜日10:00に配信しています
関連記事