地方中小企業が持続可能性を高めるための踏み台になります

050-3557-7157

コラム

講演のレジュメを作る時に考えること

来月の「話す仕事」の準備を進めています。まず取り組んでいるのが大枠を固めること。いきなりスライドを作るようなことはせず、全体の流れを考えるところから始めます。

最初にあらすじを考える

来月の講演が迫ってきたのでレジュメを作り始めています。講演のスタイルは人それぞれですが、私はPowerPointの資料を投影しながらお話しするオーソドックスなもの。準備の初めに行うのは「あらすじ」を考えることです。大きな流れを組み立てないことには、個別に何をお話しするかを決めることはできません。主催者から与えられた目的などを反映した大項目を、持ち時間に応じて設定するところから全てが始まります。

今回の講演で難しいのが、昨年と緩やかに似たテーマでお話ししなければならないことです。参加者も一部重複すると思われるので、全く同じ話をするわけにもいきません。このあたり事前に入念な打ち合わせをして欲しかったところですが、とりあえずなんとかなるだろうとお受けしてしまいました。昨年同様に午前120分間、午後180分間の合計5時間の講演。本編の他に、休憩・動画・事例紹介をうまく組み合わせて時間ぴったりに終わるように組み立てます。

先日ある講演を聞きましたが、反面教師として良い勉強になりました。一番の問題だと感じたのは、タイトルと講演の内容が一致していなかったことです。主催者から与えられたテーマがあったのに、どうやら中身は他の講演資料を使い回していた様子。タイトルだけ読むと流行のテーマに触れることを示唆しているのですが、実際には教科書に書いてあるようなことをダラダラと話して終わってしまいました。どんなに素晴らしい内容であったとしても、タイトルと中身がかけ離れていては期待はずれに終わってしまいます。どうやらあまり力を入れて準備をしていなかったみたいだなというのはこちらにも伝わってきてしまい、他山の石として学ばせてもらうことにしました。

1スライド3分間で計算する

私の場合、1スライド3分間でお話しするように計算しています。実際は5分間くらい話すこともありますが、飛ばしてしまうスライドもあるので平均して3分間といったところです。自分の話すスピードがわかれば時間の計算もしやすくなるので、持ち時間を余らせてしまったり、反対に大幅に超過してしまうことを防げます。

ある経営者のプレゼンを何度か聞かせてもらったことがあるのですが、毎回持ち時間を超過してしまっています。話を聞いている方は10分くらいで終わると思っているのに、倍の20分間かかってしまうイメージ。これではどんなに良いことを話していても、相手の集中力は途切れてしまいます。その方も自前のスライドを用意して話すスタイルなので、そろそろ自分の話すスピードをつかんでもらいたいものです。

私が講演するときに最も恐れているのは持ち時間を余らせてしまうことです。話すことが尽きてしまい、終了時間前に呆然とするなんて考えるだけでぞっとします。この最悪の事態を回避するためにも、スライドの資料は多めに用意するようにしています。さらには時間調整用のコンテンツも用意しておけば完璧。この作戦を用いて、時間を余らすような事態に陥ったことはありません。

私の時間調整用のコンテンツは自己紹介と事例紹介です。特に今回は自己紹介を最後に持っていくので、残り時間によっては5分で済ませますし、場合によっては30分間話すことも可能です。こうしたときに過去に取材していただいた資料等が役立ちます。中小企業支援事例は匿名化して特定されないような状態にして紹介するのは当たり前のことです。うまくいった事例はもちろん、うまくいかなかった事例も取り混ぜて紹介するようにしています。

ビジネスパーソンが参加する交流会の様子

講演終了後の名刺交換が楽しみです

自分だけが話せる内容にする

私が講演の時に心がけているのは教科書に書いてあるようなことを最もらしく話す講演にしないことです。つまり他の人が代わりに話せる内容ではなく、私だけが話せるコンテンツを提供するように心がけています。

ある専門家の動画コンテンツを勉強のために購入してみたら、いかにもどこかに書いてあるような内容しか話していなかったのでもったいないなと思いました。自分だけが知っている事例や、他の人が行っていない見せ方を組み合わせれば独自のコンテンツを作る事は可能なはずで、そうした努力をしていないことがもったいないと感じられたのです。

私は元茶わん屋で中小企業支援業界の生え抜きではありません。金融機関出身でもありませんし、公的支援機関のプロパー職員でもありません。だからこそ逆に業界の常識というか、あるべき姿にとらわれずにお話しすることができているつもりです。

元茶わん屋だからこそ、自ら手掛けた商いの実体験に基づいたことしか話せないのです。また中小企業支援事例についても同じで、補助金等の制度ばかりを紹介するような仕事はしていないので、生き生きとした支援事例をいくつか語ることができます。

せっかく人前でお話しする機会をいただいたのでしっかりと準備をし、満足して帰ってもらえるようにしたいと思っています。


メルマガ詳細


ポッドキャスト「茶わん屋の十四代目 商いラジオ」を毎週金曜日10:00に配信しています

amazon musicのバナー

Listen on Apple Podcasts

関連記事

TOP