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コラム

士業マーケティング 独立開業後のリスクとセキュリティについて考える

昨日、塾帰りの息子が不審な人物を見かけたそう。位置情報は追いかけられるようにしていますが、小学生の頃のように防犯ブザーも持たせた方が良いかもしれないと考えています。大人になってもリスクとセキュリティへの適切な感度は必要。独立開業後には生き方の自由度は高まる半面、それまで組織が守ってくれていた様々なリスクに自分で対処しなくてはいけません。独立開業後のリスクとセキュリティについて書いてみます。

健康管理も自分の仕事の一つ

独立開業した士業の一番の商品は、資格や法律の知識ではなく自分自身です。同じ資格を持っている競合は全国に数万人もいますし、法律の知識は調べようと思えば誰でも調べることが可能。稼ぎ続けるために独自の立ち位置を築こうとするのであれば、自分自身が最も重要な商品であると認識すべきです。

その自分自身が長く健やかに過ごすためにも健康管理には日頃から気を配りたいもの。雇われる立場であった頃は手厚い保護を受けることができていたでしょうが、独立開業した後に自分の身を守ってくれるのは自分と家族だけです。

創業後の経営者に多いのが、健康診断や病院の受診をついつい後回しにして事業に邁進してしまうタイプ。気持ちはわかるのですが、経営者の健康管理は事業の持続可能性を左右する重大な事項です。自分の健康については今まで以上に留意しましょう。

私も昨年春から完全に自営業に移行しています。勤務先が案内してくれた健康診断は受けられなくなりましたので、今年も自分で病院を予約しました。また普段から体を動かすようにしていて、運動不足に陥らないように何よりも気を付けています。お酒は付き合い程度で晩酌もしません。寝るのは22時を目標に夜更かしもなし。独立開業という自由を手にした代わりに、健康管理については気を遣っています。

売上の柱を複数持つことを心掛ける

独立開業後の生活レベルに直結するのが売上の増減。出たとこ勝負の事務所経営をしてしまうと、売上の多寡に一喜一憂することになってしまいます。売上は商売の結果であって、結果の前には必ず過程が存在します。過程を自分自身の手でコントロールすることで、結果に振り回されることが抑止できるようになります。

具体的には売上の柱を複数、用意することがお勧め。特定の顧問先に過度に依存したり、旧来の「顧問料ビジネス」だけに囚われたりすることなく、売上の多様性を保ちましょう。セミナー講師、アフィリエイトサイトの運営、有料コンテンツの販売など。自分の強みを生かした売上の柱を複数用意すれば、それだけ売上がゼロになる可能性を低くすることができます。

売上とは異なりますが、手元のお金を増やすためには投資も有効。株や不動産が真っ先に思い浮かびます。ここで気にしたいのが配当あるいは表面利回り。初期投資に見合った利回りが見込まれるのかどうかはシビアに判断したいところです。

私が情報収集に使っているウェブサイトのひとつに「ラッコM&A」というサイトがあります。ウェブサイトなどの売買を仲介するサービスを提供していて、どういったネタが流行っているか、流行らなくなったかを学ぶことができます。掲載されているウェブサイトなどの表面利回りを眺めていると、自分の強みと掛け合わせることが容易と思われる収益化可能なコンテンツを持つことは、士業にとって売上増の選択肢の一つになると感じます。

宴会場前のクローク

貴重品の管理は油断しないようにしましょう

無駄なトラブルを招かないように身を守る

外でMacBook ProやiPad Proで仕事をすることがあります。その際に机の上や座席に置いたまま離席することは絶対にありません。面倒くさくても必ず手に持ってトイレなどに行くようにしています。もちろん盗難や盗み見を防ぐため。また外で飲食する際にも貴重品を手放すことはありません。酔っぱらうのがわかっている時などは肩からカバンを提げたまま飲み食いするようにしています。

私は過去に銭湯のロッカーで現金を抜かれたことがあります。鍵付きのロッカーだからと安心していたのが間違いで、お札を何枚か抜かれてしまいました。それ以来、不特定多数の人が出入りする場所のロッカーやクロークは信用しないようにしています。また、家業の代表取締役を務めていた際には、宴席の帰りのタクシーで財布を落としてしまったことも。幸い、次に乗った経営者の方が自分で保管しておいてくれたのですぐに手元に戻ってきました。

士業に限らず商売は信用第一。パソコンを奪われた、名刺を落とした、酔っぱらって財布がどこかにいったというのは笑い話ではすみません。雇われる立場であった頃は怒られるだけで済んだかもしれませんが、独立開業したのであれば経営に直結するリスクになりかねません。無駄なトラブルを招かないように身を守る必要があります。


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