地方中小企業は補助金の持つ依存性の強さに気を付けるべき
![](https://sr14th.com/wp-content/uploads/2022/09/24225203_s.jpg)
最近、ある補助金の採択結果が発表されたようです。
その結果を受けて、
士業やコンサルタントが「関与先が採択された」と
発信しているのはどうもいただけません。
補助金を使わないと支援の成果が出せないのか
士業やコンサルタントの営業メニューはさまざま。
手続き業務だけを行っている方もいますし、
コンサルティングに特化している方もいます。
助成金をメニューの中核に据えている方も。
何が良いとか悪いとか、どれが上とか下とかという
問題ではないのは当たり前の話です。
その上で、補助金の支援を行っている、
士業やコンサルタントにありがちなのが、
「関与先の○○補助金が採択されました」
「今回で○○補助金の採択○件、累計○件」
といったような発信。
事業者の持続可能性を担保するのに、
補助金だとかを利用する提案しか
できなかったのでしょうか。
補助金には○薬のような依存性があります。
「使える制度があるならば使おう」と
当初は考えて補助金を活用したとしても、
そのうちに
「次は何に取り組めば補助金の対象になるのか」
と考えるようになってしまいます。
まさに本末転倒で、
私が顧問先に補助金の活用を
積極的に勧めない理由がここにあります。
補助金などの緊急措置を利用しないでも
事業の持続可能性を担保し、顧客との関係性を構築し、
もちろん、売上アップに繋げるような提案をするのが
士業・コンサルタントの
本分なのではないかと思っています。
補助金の採択がゴールではない
仮に補助金を利用したとしても、
採択されることがゴールではありません。
補助事業は
採択後に事業に着手し、
相応の自己負担分を含む前払いを行い、
具体的な成果を生み出した後に
補助金事務局に報告を行って終了します。
士業・コンサルタントが
補助金の利用を勧めるのであれば、
最後まで関与した後に
「関与先に補助金を利用するよう提案し、
具体的な成果を生み出し、報告まで済ませた」
と情報発信してもらいたいものです。
![ネクタイを締めるサラリーマン](https://sr14th.com/wp-content/uploads/2022/09/24225203_s-300x212.jpg)
「補助金を使うためには何をすればよいか?」と考え始めたら終わりです
「今より良くなる」のがゴール
私は地方中小企業の経営者が
「今より良くなりたい」と
常に考えていることを感覚的に理解しています。
なぜなら私も同じ立場だったから。
だからこそ、
具体的な知恵とアイデアを提供する
コンサルティングを行い、
売上アップを実感できる成果にこだわります。
メディアに寄稿した事例だけでも
以下のようなものがあります。
![](https://sr14th.com/wp-content/uploads/2022/07/壁一面の新聞記事-300x225.jpg)
2017年に中小企業支援家に転身してから、具体的にどのようなご支援をしてきたのかをまとめました。 ※メディアに支援事例として掲載されたものだけを抜粋しています コンサルティングの主役はあくまで事業者です。私の基本的な立ち位置は経営者のための「踏み台」のようなもので、行動するのも成果を得るのも…
士業やコンサルタントのゴールは
関与先が「今より良くなること」。
補助金が採択されるというのは
ゴールに向けたほんの入り口の話です。
さらに繰り返すと、
補助金は恒常的に活用するべきものではなく、
またその依存性の高さから、
事業者の足腰の粘り強さを奪いかねない道具です。
補助金を活用するのは
あくまでイレギュラーなこと。
自分で稼ぐことで初めて、事業は存続し得ます。
関連記事