【商いのヒント019】共に育ち、支え合い、成長したい
西日本新聞に寄稿した中小企業支援に関するコラムです。
【商いのヒント エヌビズの支援事例から⑲】
今回、紹介するのは社会福祉法人わんぱく福祉会(直方市)の射場(いば)小百合さんの取り組みです。2000年に認可外の保育施設からスタートし、現在では、障がい児通所支援施設「わんぱくハウス」を運営されています。
岡田 「わんぱくハウス」に行くと、利用者がいつも明るく笑顔で迎えてくれます。創業者である射場さんの考えが浸透しているからだと思いますが、どのような理念で経営されているのでしょうか?
射場 一年を通じて多くのイベントを開くなど、子どもたちが、どうやったら喜んでくれるか、楽しんでくれるかを最優先に考えています。だからこそ笑顔が絶えないのではないでしょうか。
「『子どもを預ける施設がない』と、困っている人の力になりたい」という思いでスタートした施設です。共に育ち合う「共育」の気持ちを大切に、子どもたちに向き合っています。さらに職員同士も助け合い、支え合い、共に成長していけるように取り組んでいます。
岡田 県主催の研修でも講演をされているそうですね。
射場 保育士のキャリアアップ研修などで講演をする機会があります。特に「子どもと保護者に寄り添うこと」の大切さを伝えようとお話しています。
岡田 来春、新たに障がい者就労支援施設を設ける予定だと聞きました。どのような施設なのでしょうか?
射場 きっかけは保護者の方の「子どもが働ける場所を作ってくれないか」という声です。そこで障がい者の「働きたい思い」を全力でサポートする就労支援施設を造ることにしました。障がいのある人もない人も、共に生きる社会になってほしいと考えています。障がいのある子どもたちが就労し社会の中で健常者と一緒に働いて楽しく笑顔で暮らす。そして、いつの日か自分の家族を連れて、遊びに来てくれることを夢見ています。
岡田 実は射場先生は当センターを80回以上利用している「お得意さま」です。これまで経営のお役に立っているでしょうか?
射場 センターに出合えたことで「わんぱくハウス」と私の人生は大きく変わりました。一つ一つのアドバイスを実践していくうちに、気がつくとこんなすてきな施設になり、経営も軌道に乗せることができました。本当に感謝の気持ちでいっぱいです。
岡田 ありがとうございます!
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