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商いのヒント

【商いのヒント013】「人さまのお役に」常に考えて

    西日本新聞に寄稿した中小企業支援に関するコラムです。


    【商いのヒント エヌビズの支援事例から⑬】

    ご紹介するのは前回に続き、みそ研究所「みそらぼ」(飯塚市)の安藤久代さんによる取り組みです。コロナ禍で事業の在り方が問われる中、新商品「みその手作りキット」を開発。休校中の小中学生に無償配布し、食育にもつながる「おうち時間」充実への貢献を果たします。さらに、福岡市内の企業が顧客へのプレゼントとして採用。大口の受注も実現できました。

    岡田 コロナ禍にもかかわらず、果敢に新商品の開発に挑戦されました。どのような志を持って取り組んだのでしょうか?

    安藤 世の中の状況が目まぐるしく変化し続けても、「どのように行動すれば人さまのお役に立てるか」を常に考えています。そうすれば必ず、社会に必要とされているアイデアが生まれると信じています。

    岡田 まさに「ピンチをチャンス」に変えて売り上げアップを実現されたわけですが、初めての大口注文への対応はいろいろ苦労があったと思います。どのように克服されたかも含めて教えてください。

    安藤 納品先の企業はもちろん、梱包(こんぽう)作業の委託会社などとの信頼関係を築くことを大事にしました。例えば、作業時に相手先が商品の状態に疑問を持ったことがありました。そこで、電話で済ますのではなく、現場に急行して対応したことで、先方の信頼を得ることができました。私一人の作業では、納期を守ることはできなかったでしょう。多くの方の助けで無事に納品できました。

    初めての大口注文で不安もありましたが、私だけが利益を得ようとするのでは無く、すべての関係者が「ウィンウィン」(相互利益)の関係になれるように「知足の心」で取り組むことが重要と知りました。

    岡田 今後、どのような事業展開を考えていますか? みそ関連商品を販売するだけではなく、「社会に貢献できる事業」を考えていると聞いています。

    安藤 社会問題でもある「朝食を食べない児童」を減らしたいと考えています。野菜たっぷりのみそ汁を提供することなどを検討しながら、事業化に向けて取り組み始めています。

    岡田 2017年の創業以来、いろいろご苦労があったと思いますが、創業を目指す女性にアドバイスはありますか?

    安藤 信頼できる支援機関など、第三者に相談してみることをお勧めします。いろいろな方が手を差し伸べてくれたり、アドバイスをしてくれたりします。その支援を生かし具体的に行動するかどうかは自分次第。ぜひ一歩を踏み出してください。

    西日本新聞 商いのヒント 「人さまのお役に」常に考えて

    西日本新聞 商いのヒント 「人さまのお役に」常に考えて

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