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商いのヒント

【商いのヒント003】事業者の夢をかなえる「踏み台」に

    西日本新聞に寄稿した中小企業支援に関するコラムです。


    【商いのヒント エヌビズの支援事例から③】

    「今まで1人で全て考え、決めて店をやってきましたが、コロナ禍で今までのようにはいかない現実を目の当たりにしました。たくさんの知識と経験を持った人に相談出来ること、自分の考えを聞いてもらい、可能性を広げてくれた事がとてもありがたかった」

    直鞍ビジネス支援センターを利用された、ある事業者からの感想です。こうした声をいただけるからこそ、日々の業務に励むことができています。

    直鞍ビジネス支援センターは直方市が設置した事業相談窓口です。1回1時間の相談を繰り返し、地域の中小企業や個人事業主、創業を志す方の支援をおこなっています。

    支援の特徴は、財務の分析や問題点の指摘から始めるのではなく、事業者の持つ「真の強み」を見いだし、そこをテコにして売り上げアップの実現を目指していくところにあります。「地域に根ざしたマーケティング思考で、顧客に応えるための仕掛けづくりを行う」と言うと抽象的でしょうか。

    私自身が経営者をしていたときにこんな経験があります。ある相談窓口に出向いて経営改善のヒントをもらおうと考えました。開口一番に指摘されたのが「売上高に対して経費を使いすぎているから利益を生み出せていない」という点でした。当たり前の話です。だから売上高と利益を増やすためのヒントをもらいに出向いたのです。残念ながらその専門家からは有用なヒントを得ることができませんでした。

    商売の主役はあくまで事業者。決断するのも行動するのも事業者です。直鞍ビジネス支援センターでは商売の過程でより良い方向に向かうための「知恵」や「アドバイス」を示し、事業者が自ら夢をかなえるための「踏み台」になれたら良いと考えています。

    大量生産、大量消費が多くの人から受け入れられる時代は過ぎ去りました。また価値を提供していないのに、商品ばかり売り込もうとするのも受け入れられない時代になりました。私たちは地域や環境に資する商品やサービスにより共感するよう変化を遂げたのではないでしょうか。となれば、地域に根ざした商売をする事業者に求められるのは、「自分が何者であるのかを明らかにし、地域に貢献しようとする姿勢」です。

    さて次回は、コロナ禍の「手染め加賀友禅マスク」のPR事例を紹介します。

    西日本新聞 商いのヒント 事業者の夢をかなえる「踏み台」に

    西日本新聞 商いのヒント 事業者の夢をかなえる「踏み台」に

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