地方中小企業が持続可能性を高めるための踏み台になります

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コラム

地方中小企業の取締役をどう選ぶか

    地方中小企業は
    取締役会メンバーをどのように選べば良いでしょうか?

    プロパー取締役だけに依存してよいのか

    終身雇用が前提であったころのサラリーマンは、
    係長→課長→部長→本部長→取締役
    と上り詰めていくことが理想の出世コースでした。

    また一定の規模以上の企業であれば、
    営業、人事、財務、生産などといったように
    出世コースが分かれていたかもしれません。

    おそらく多くの中小企業は、
    こういったコースを歩んだプロパー社員の中から
    取締役を選んできたことと思います。

    例えば
    ・絶大な売上を残してきた営業出身の取締役
    ・人事畑を歩み、
    労働組合を経験した後に社長室長を務めた取締役
    ・銀行との折衝を長く経験してきた財務担当の取締役
    みたいなイメージです。

    このようなプロパー取締役は
    業務執行を行うためには重要な存在です。

    しかしデメリットもあります。
    ・サラリーマン思考の延長で物事を考えがち
    ・自分のコース外のことには知見が不足
    ・過去の実績だけで取締役に選ばれている
    といったことが挙げられるでしょう。

    「チーム力」を向上させる社外取締役を選ぶ

    こうしたことを考えると、
    取締役会の構成がプロパー取締役だけでは、
    目の前の業務執行は無難にこなせても、
    中長期的な経営となると、
    経営者を十分に満足させることは
    難しいかもしれません。

    そこで社外取締役の活用が選択肢になります。

    地方中小企業は
    どのような人材を探せばいいでしょうか。

    私がアドバイスするのであれば、
    「チームの能力を向上させる人」
    を取締役会に加えるべきです。

    特定の分野の専門家であったり、
    上場企業のOBであったり
    というプロフィールは悪くはないのですが、
    重要な判断基準にすべきではありません。

    地方中小企業は1つのチームです。

    社外取締役に適任なのは、
    そこに存在する多様な視点を
    先入観無くまずは受け入れ、
    その後、過去のしがらみなどに囚われずに
    冷静に判断を下せるような人です。

    なので、私の場合は、
    個人のスキルや賢さを気にするよりも、
    チーム全体のスキルや賢さを検討して、
    全体の底上げをできる人を
    社外取締役に加えるべきだと思います。

    ラグビーの試合でスクラムを組む様子

    地方中小企業は1つのチームです

    まず初めに社外取締役がすること

    私の場合は、
    まず従業員との面談・現場の視察をおこないます。
    さらには「顧客の声」に目を通します。

    役職者とだけの面談では、
    現場の実態は把握することができないでしょう。

    「社外」取締役であることを生かし、
    従業員には率直なところを語ってもらいます。

    そのためには、
    こちらも準備が必要です。

    どういった準備をするかというと、
    従業員が話したり、
    質問したりするようなことを事前に想定し、
    その答えを用意した上で面談に臨むのです。

    答えが的外れなものでも構わなくて、
    準備をすることに意義があります。

    ここまで本気で準備して面談すると、
    従業員が腹を割って
    話してくれる確率は高まります。

    繰り返しますが、
    地方中小企業は1つのチームです。

    その構成員の声に
    耳を澄ますところから
    社外取締役の業務は始まります。

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