地方中小企業が持続可能性を高めるための踏み台になります

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コラム

地方中小企業の活力を損なう問題社員への対処法

    限られた資源で運営している地方中小企業にとって、
    問題社員の存在は大きなリスク要因の1つです。

    問題社員とは

    問題社員とは以下のような社員のことを言います。

    ・能力不足で求められるレベルの業務を完了できない
    ・会社や上司の指示に従わない
    ・就業規則上の処分の対象になるような行為を行う

    能力不足

    まず単純に能力不足であるパターンです。

    採用時に経歴を詐称していたり、
    詐称まで至らなくても、
    能力を過度に「盛って」いる人に多いです。

    この場合、いざ現場で業務を始めると、
    求められるレベルの業務を完遂できないことが
    比較的短期間で判明します。

    採用時に本人の説明をそのまま鵜呑みにせず、
    何らかのテストなどを行うことが望ましいです。

    例えば、
    PCスキルが必要な業務であれば、
    実際にPCでテスト作業をさせるといった具合です。

    指示に従わない

    次に会社や上司の指示に従わないパターン。

    自分に過度の自信を抱いていたり、
    そもそも指示を受けることに慣れていない人のことです。

    このような人は、
    社内で不適切な人間関係を構築して、
    その人間関係を背景に、
    上司の指示に従わなくなることもあります。

    この場合、
    口頭で指示を繰り返しても状況が改善することはなく、
    上司や同僚を疲弊させていくことが特徴です。

    非違行為を行う

    就業規則で認められていない、
    処分の対象となるような行動をするパターンです。

    例えば、
    出退勤の時間を事実と異なる報告をする
    業務上の利害関係者から金銭などの利益を得る
    といった行動です。

    非違行為が就業規則上の処分の対象ならば、
    究極は懲戒解雇まで選択肢として対処する必要があります。

    その場合、
    処分の根拠となる証拠を収集する必要があります。

    多くは複数回の非違行為を働いていますので、
    一回の行為で感情的に対処するのではなく、
    しっかりと外堀を埋めてから本人と向き合いましょう。

    多様性を象徴する人形たち

    「問題社員」は一定の割合で発生してしまうものです

    複合的な問題社員

    ある中小企業の社長から聞いた事例で、
    ・能力不足
    ・指示に従わない
    ・非違行為を行う
    の3要素をすべて満たす、
    問題社員が現れたことがあるそうです。

    具体的には
    ・学歴の詐称
    ・出退勤、休憩時間を守らない
    ・利害関係者からキックバックを得る
    といったことをしていました。

    さらには取引先担当者と不適切な関係にも陥っていた模様。

    これらは在職中に判明していたこともあれば、
    退職後にふとしたことから発覚したこともあります。

    この人物の場合には、
    契約更新のタイミングで
    希望の条件には応じられないことを伝えたら、
    自主的に契約更新の希望を取り下げてくれ、
    契約期間満了での退職となったとのことです。

    その間、
    周囲が大いに疲弊したことは言うまでもありません。

    幸い、
    本人が自主的に退職してくれたからよかったものの、
    仮に居座られた場合は、
    なんらかの名目で金銭を支払ってでも
    退職を促す必要があったと思います。

    問題社員が発生したらどうするか

    地方中小企業に問題社員が発生した場合、
    私がお勧めする対処法は、
    できるだけ早期に退職させることです。

    残念ながら問題社員の多くは、
    指導することで問題が解消することはありません。

    不毛な指導に時間と労力を費やすよりも、
    早期に退職させることにコストを掛けた方が、
    お互いにより良い選択肢を得られると考えます。

    もちろん、
    問題社員の態様によっては
    指導により改善することもあり得ます。

    そのあたりは事案の実質実態によりますので、
    個別の判断になることは当然です。

    問題社員を退職させようとする場合、
    ・自主的な退職を促す
    ・普通解雇する
    ・非違行為を元に処分し懲戒解雇する
    といった選択肢があります。

    私の場合は、
    まず自主的な退職を促すことを強くお勧めしています。

    経営者が感情的に「解雇」と口走ってしまうと、
    お互いに抑えが聞かなくなり、
    問題が長期化することになりかねません。

    円満に自主退職してもらうには、
    例えば有期雇用の場合は契約更新のタイミングで、
    次回の契約更新を行わない旨を伝えます。

    加えて仮にすぐに退職するのであれば、
    割増退職金を支払うことを伝えると、
    前向きに検討してもらえることもあります。

    従業員・社員は事業を営む上での重要なパートナーです。

    しかし、彼らが問題社員と化してしまった場合は、
    たちまち会社の事業環境を
    悪化させる要因になりかねません。

    事を荒立てたくないばかりに
    見て見ぬ振りをするのではなく、
    毅然とした対応で、
    お互いにより良い将来を目指しましょう。

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