関係性構築には「手触り感」が必要
顧客との関係性構築にもいろいろ手段があります。
どのような手段を選べば、
顧客はファンに進化してくれるのでしょうか。
フィルムカメラになぜ惹かれるか
私はフィルムカメラを集めるのが趣味です。
Nikonでいうと、
F,F2,F3
Olympusだと
M-1
を手元に置いています。
なぜフィルムカメラかというと、
・フィルムを詰めるときの匂い
・シャッタースピード、露出を操る操作感
・数十年前の機械にも関わらず今でも稼働する点
といったあたりに魅力を感じています。
いろいろ不便なところはあります。
現在のミラーレスなどと比べると、
パソコンに取り込んだ際の画質は劣りますし、
なによりフィルムの価格が高騰しています。
36枚撮りが1,145円とかしますから。
それでもフィルムカメラが好きなのは、
手触り感をそこに感じられるからだと思います。
デジタルの0か1の世界も良いのですが、
感覚を刺激される手触り感が豊富なのです。
「手抜き感」は消費者に見抜かれる
事業者のよくある勘違いで、
「SNSさえ使えば見込客と繫がれる」
「ネット販売さえすれば世界中から注文が来る」
というのがあります。
この勘違いは本当にたちがわるいと思っていて、
楽して稼ぎたい、
百発百中の集客方法を知りたい
と考えている方ほどハマってしまいます。
こういった方は、
大事な見込客に、
価値観を伝えられていないことがほとんど。
価値を伝えようとせずに、
売り込みばかりを行ってしまっています。
どういうことかというと、
サイズや価格などのスペックばかりを発信し、
自分が何者であるかや、
その商品やサービスがもたらす価値について、
なんら情報発信ができていないのです。
セールス電話に例えるとわかりやすいのですが、
今どき突然掛かってきたセールス電話を
何分も丁寧に聞いてやれる余裕のある方は少ないでしょう。
自分に置き換えて考えると、
知らない相手からの押し売りほど迷惑なものはないのです。
見込客に買ってもらう前に必要なのは、
商品を選んでもらうまでの関係性作り。
そしてその関係性構築には、
フィジカルな手触り感のある取り組みが必要です。
安直にSNSやネット販売に頼ろうとすると、
その底の浅い「手抜き感」は
消費者に簡単に見抜かれてしまうのです。
具体的には
例えば、
スペックだけを載せたカタログのようなメルマガよりも、
筆ペンで手書きしたものを印刷したニュースレターの方が、
はるかに見込客の心をくすぐります。
また、
スタンプカードのゴールを、
500円の値引きだけにするよりも、
スタンプをすべて集めたファン限定のイベントを開催した方が、
顧客との心の繋がりは強くなります。
予算を大量に投入した、
デジタルな関係性構築は大企業のやることです。
地域に根ざした商売をする中小企業は、
手触り感のある関係性構築を試してみてください。
商品を買ってもらえるのは、
関係性を築けたあとに初めて実現します。
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