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コラム

なぜ家業を倒産させた体験を語っているのか

    日経電子版に記事が掲載されています。

    会社を潰した社長の告白 14代目が身売り決断した理由「なぜ倒産 令和・粉飾編」(1)

    リンク先の記事は、2022年6月発売の書籍「なぜ倒産 令和・粉飾編 ― 破綻18社に学ぶ失敗の法則」から転載されたものです。さらに元を辿ると、2020年3,4月号の日経トップリーダーに掲載された私の講演録+インタビューみたいな記事がベースになっています。2年以上経ってもコンテンツとして成立しているのは自分でも驚きです。敏腕編集者のO様に感謝です。

    なぜ倒産 令和・粉飾編

    家業を事業譲渡した経緯を取り上げてもらいました

    ところで、なぜこうして家業の失敗談(粉飾はしてないですよ)をお伝えしているかというと、現役経営者のお役に立ちたいと考えているからです。

    私自身が経営に携わっているときは、名のある経営者の成功談からよりも、「絶対に踏んではいけない地雷」つまり同じ地方中小企業の失敗談から学んでいました。

    戦後まもなく創業し日本を代表する大企業に育て上げたような方の壮大な成功体験は、祖父・父の代からの業績悪化に苦しむ、地方中小企業の社長であった私には、どこか遠い世界の物語のように感じられてしまいました。日経ビジネス「敗軍の将、兵を語る」を愛読していたのも、同じ地方中小企業の失敗から学ぶためでした。

    そして自分自身が家業を畳み、投資ファンドに事業譲渡する側に立たされたことで、この情けない経験がどなたかのお役に立つのであれば、お伝えしなくてはいけないと考えるに至りました。実際に「敗軍の将、兵を語る」に取り上げられるとまでは思っていませんでしたが。

    事業承継やM&Aはキラキラとした部分のみが表に出てきがちです。買った側がシナジーを得てどうとか、、、みたいに。ただし、その裏面には経営に苦しむかつての私のような事業を渡した側のストーリーもあるわけで、裏表あるいは光と影の両面を知っていただくことで、地方中小企業経営者の選択肢を増やすお手伝いができたら本望です。

    ところで、書籍を読まれた同じ士業の方から、講演の依頼をいただきました。「岡田さんの活躍している現状を知る事が出来、励みとなりました」とのことです。大先輩から恐れ多いお言葉です。当日は家業を事業譲渡した後に中小企業支援家に転身し、売上アップのお手伝いをした事例も含めてお話しするつもりです。

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