地方中小企業が持続可能性を高めるための踏み台になります

050-3557-7157

コラム

士業マーケティング 広告費に頼らない集客方法

独立開業して一番の問題は集客でしょう。資格と知識は同業者の誰もが持ち合わせていて、差が生まれるのはその後の集客のための行動です。広告費に頼らない集客について書いてみます。

ドブ板営業を避けるな

最も効率の良い集客はドブ板営業だと信じています。しかも、この営業方法から目を背ける人があまりにも多いので、まさに「やった者勝ち」の状態です。黙って待っていて、経営者が顧問契約をお願いしに来てくれることなんて起こるわけがなく、自ら行動した者だけが成果を得られます。

もちろん、事前に受け皿を用意しておく必要があります。関心を持った人は必ず検索するのでホームページは必須です。資格名+名前で検索した時に上位表示されるようなホームページを開設しておくことが大切です。さらにコンテンツも重要。せっかく関心を持ってくれた人につまらない思いをさせないような工夫、つまり独自のコンテンツを用意しなくてはなりません。自分が何者であるのか、どんな経歴なのか、何を考えて仕事をしているのか。こうしたことを自己開示するだけでも立派なコンテンツになります。

ホームページを用意して、地域の企業を訪問して廻る。ただそれだけのことですが、「集客に苦労している」という人の多くが実践していません。集客に魔法の杖なんて存在しません。地道な行動を着実に行った人だけが、見込客とのご縁をいただけるのです。

そういう私も、現在の顧問先は自分から提案して廻ったところがほとんどです。旧知の経営者さんに連絡し、「こういうことでお役に立てるので使ってください」とプレゼンして契約をお願いしました。士業といえども、自分を知ってもらうための行動からは逃げられません。胡散臭い業者の言いなりになって広告費を使うなんて、お金をドブに捨てるようなものです。まずは汗をかきながら事業者を廻りましょう。

広告を出稿してしまった

そんなことを書いているのに、今度広告を出稿することになりました。印刷会社から原稿が上がってきて、ちょうど校了の連絡をしたばかりです。実はその広告は茶道のイベントで配布される冊子に載せられるもので、先生から広告協賛をお願いされたのでお受けしました。

広告で集客するつもりはないので、原稿に記載したのは名前と資格の会員番号のみ。地図や住所などの連絡先はまったく載せておらず、いかにもやる気のない感じにしておきました。来月から商売の現場に復帰するので新たな顧問先を増やす余裕はなく、反対にいくつかの顧問先に休止や解約をお願いして廻っているくらいなのですから。

家業の代表取締役を退任し、東京で開業登録したばかりの頃に地域のコミュニティ紙へ広告を出稿したことがあります。しかし、問い合わせはゼロ。広告の効果に期待してそわそわするよりも、特定のテーマで無料セミナーを企画し提案して廻る方が、はるかに多くの事業者とのご縁を得られました。

独立開業すると、広告さえ出稿すればすべて解決するような幻想を抱きがちです。しかし、士業と広告の相性は必ずしも良くありません。お付き合いで出稿する広告ならともかく、宝くじを買うような気持ちで出稿するのは控えましょう。

広告

こんな広告にしました

情報発信をするなら継続するのが何より重要

ある士業の知り合いが動画での情報発信を始めました。率直に申し上げて面白くないコンテンツだったのですが、それでも続けていれば何かが起こるだろうと期待していました。ところが、数回だけ発信して途絶えてしまいました。せっかく顔まで出して動画での発信を始めていたのに、ほんの数回の試みで挫折してしまったようです。

広告費を費やさないために情報発信をしようというのは大正解ですが、継続できなければ何も生み出すことはありません。特に最初の数回は手間ばかりかかって何の反応も得られないことでしょう。それでもコツコツと改善し続けた者だけが、情報発信による成果を得ることができます。

集客や営業というと、「これだけすればOK」といった安易な方法にすがってしまいがちです。しかし、そんなことで売上を得られるなら多くの士業がすでに実践しているはずで、これだけ多くの士業が事務所経営に苦労していることの説明がつきません。身も蓋もない言い方になりますが、ドブ板営業だけすればOKです。

amazon musicのバナー

Listen on Apple Podcasts

関連記事

TOP