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コラム

顧問先の経営者との最後の対話

今日は月に何度かある顧問先を廻る日でした。ある顧問先へは今日が最後の訪問。いつもより少し緊張して赴きました。

今日で顧問契約を解除させていただく経営者との対話

秋から働き方が変わるので、いくつかの顧問先との契約を解除させていただくことになりました。我ながらなんて申し訳ないことをお願いしているのだろうと思いつつ、「おめでたいことだから」と言って送り出してもらっています。今日訪問した顧問先の一社も今月で顧問契約を終了させてもらうことになっていました。

どんな話になるかと思っていたら、いつも通りの経営相談。問題従業員対応や、後継者についてなどざっくばらんに意見を交換させてもらいました。こういう日に限っていつもより中身の濃い議論が出来たように思います。最後だからと文句も言わずにいつも通りに使ってもらえたのが何よりうれしかったです。しばらくお会いできませんが、その間のご活躍を祈るばかりです。

顧問契約を増やしたくてしょうがない人が多いのに、自分から断って廻っているなんて贅沢な話です。でも私が中小企業支援に携わり続けるためには、いつか商売の現場へ戻りたいというのは隠さずにお伝えしてきたつもり。そのせいか、逆に私が励まされるような形になってしまって恐縮しています。

メルマガを使って報告させてもらう

直接の顧問契約を締結していない関係先の経営者さんへは順次、お伝えしていくつもり。わざわざ数ヶ月も前からお伝えしたところで「だからなに?」と言われてしまいそうで、その日が近づいてきてからお話ししようと考えています。

彼ら彼女らに向けてはメルマガを発行しているので、最後に載せているコラムで報告するのも良いかもしれません。こうした時に自分の媒体を持っているというのは便利なものです。このグループ向けのメルマガはこれまで累計150回以上配信していて、貴重なコミュニケーションの道具でした。私自身も当初はここまでメルマガが力を持てるものだとは認識していなくて、配信を重ねるにつれてその可能性に気付かされました。たまに読者の経営者さんとすれ違った際に「コラムを読んだよ」などと声を掛けてもらえるのがうれしかったです。

コラムを読んでもらうというのは自分をさらけ出すことなので、多少の勇気が要ります。当初は「こんなことしか考えていないのか」とか、「自分の考えとは違う」などと受け止められやしないかと心配したものです。しかし実際にはそんな反応はなくて、たまに手を抜いたときなどは「今回のコラムは(文字数が)少なかったね」などとお叱りを受けるくらいでした。

カップに入ったコーヒー

外出するとコーヒーをたくさん飲むので夜眠れなくなります

経営者との対話

中小企業支援に携わるようになって9年目を迎えています。秋から働き方が変わりますが、何社かは継続してご支援させてもらうことになっています。

このところますます傾聴というのを意識していて、基本的には経営者さんに何かを話してもらうことを大事にしています。以前に私の相談対応の様子を見ていた人からは「岡田は何も話していなかったじゃないか」と言われたくらい。経営者の声に耳を傾けずにそれらしいことを話すだけならいくらでもできますが、孤独な経営者にまずは思いの丈をぶつけてもらうのが腕の見せどころだと思っています。

ある経営者がいらしたときは、経営に関連する家族関係について延々と話を聞かされました。経営者ご本人からしたら相談相手が簡単に見つからない問題。私が何か解決のお手伝いができたわけではありませんが、すっきりとした表情で帰られたのを覚えています。

また別の経営者は相談中は気を張っているようでしたが、最後に私が「健康第一で過ごしてください」と申し上げたら堰を切ったように涙を流していました。困難な状況に置かれている経営者のご苦労は私も同じような経験をした者として少しはわかるつもりなので、無責任なアドバイスはできません。でも健康を祈る気持ちくらいは伝えたかったのです。

こうして日々、経営者さんと対話をしているとそのありがたさを忘れそうになりますが、今日のようにお話しできると初心を思い出します。私の次の挑戦に対して「おめでとう」とおっしゃってくれる経営者さんには感謝するばかりです。

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