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コラム

本を読み返す

司馬遼太郎の「項羽と劉邦」を読み始めました。中学生以来の再読です。いざ読み始めるとまったく記憶に残っておらず、新鮮に楽しむことができています。

夏休みの課題図書

息子の夏休みが迫ってきているようで、先生がお勧めする本をまとめた小冊子を持ち帰ってきました。どんな本を読んできたかというのはまさにその人の人格形成にも関わることで、興味深く参考にさせてもらいました。本来は息子用の資料なのでしょうが、彼は読書にあまり関心が無いよう。小さい時からあれだけ読み聞かせをしてきたのに、本人がその気にならないのではどうにもなりません。この夏、自分から本を手に取ってもらいたいものです。

夏休みになると課題図書を設定されて、読書感想文を書かされた思い出があります。たしか中学校で読まされたうちの一冊が司馬遼太郎「項羽と劉邦」だったような。先日、Kindleで上中下巻をまとめ買いしていて読み始めています。おそらく30年ぶりくらいの再読になるわけですが、最初からまったく記憶がありません。初めて読むのと同じ感覚を抱きながらページをめくっています。

読書をしたといっても、一言一句を記憶できるはずもなく、おぼえているのはせいぜいあらすじくらい。30年も経てば、初見の本を読んでいるのと同じになるのも無理はありません。そうなると過去に読んだつもりでいても、時間が経った名作を再読するのは素晴らしいことなのかもしれません。この間にさまざまな経験をしているわけで、私の背景も変化し続けています。当時感じたことと、今感じることは大いに変わってくるのでしょう。

ビジネス書を繰り返し読む

次から次へと新しいビジネス書が世に生み出されます。速読なんて技を身に付けている人はそれらの本を片端から読むことができるのでしょうが、私には無理。となると、話題の本を追いかけるよりも、絶対に間違いのない古典を繰り返し読む方が思考の軸を得られるように思います。

私が繰り返し読んでいるビジネス書は「世界標準の経営理論」入山章栄著です。分厚い辞書のような本ですが、うさん臭いビジネス書を読むくらいなら、この本を最初から最後まで読んだ方が刺激を得られます。顧問先の経営者さんにも勧めていますが、見た目で驚いてしまう人ばかり。読み始めれば、あっという間に引き込まれると思うのですが。

最近再読したのが「ストーリーとしての競争戦略」楠木建著。初版が2010年なので取り上げられている事例のいくつかが古臭く感じられてしまいます。例えば本文では、スターバックスの「第三の居場所」を提供する戦略を絶賛していますが、いまのスターバックスの店舗を眺めるとそんなゆったりとした雰囲気とはかけ離れているように感じられます。事例を使って何かを説明するリスクはこうしたところにあって、その瞬間は相応しくても時の流れとともに著者が伝えたいことと実態が乖離する可能性があります。

事例は的外れになってしまっているところがありましたが、著者の戦略に対する説明が色あせることはありません。私が最初に読んだのは家業の代表取締役を務めていた時でしたが、その後多くの事業者と対話をさせてもらった今改めて読み返すと、戦略を持たない経営者があまりに多いことに気づかされます。そもそもビジョンすら可視化できていない人がほとんどなので、当たり前なのかもしれません。羅針盤を持たずに経営する恐怖感を二度と味わいたくない私にとっては、ぜひ多くの経営者に読んでもらいたい本です。

このあと読もうとしているのが「道をひらく」松下幸之助著です。この本も10年以上前に読んでいますが、はっきりとした記憶には残っていません。いま読み返したらどういう感想を抱くことになるのか楽しみにしています。

原稿用紙と鉛筆と消しゴム

読書感想文って2枚半書くのがやっとでした

マスターキートンとガンダム

少し前にこれまたKindleの全巻セットで購入したのが「MASTERキートン」です。紙のマンガで全巻持っていましたが、実家を出る時に処分してしまっていました。たまに読み返したいなとは思っていたものの、いまさらマンガを買うのもな、とためらっていたもの。ちょうどAmazonのポイントを得る機会があったので手に入れてしまいました。たしか最初に読んだのはまだ学生の時だったはず。少しずつ読み返しています。

他にマンガでKindle全巻セットを持っているのが「機動戦士ガンダム THE ORIGIN」。ファーストガンダムで育った世代なので最初に読んだときは感動しました。ただ、それきりページを開いていないので、そのうちに再読しなければなりません。一度に一冊の本しか読めない性格なので、なにか小説を読み終わるとすぐに次の本を読み始めてしまいます。そのためマンガはどうしても後回しになってしまっていつまでも気になることに。まとまった時間が取れて一人旅でもする機会があれば、一気読みしたいものです。


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