自営業で中小企業支援に携わっていて、おかげさまでそれなりの余裕ある生活を営ませてもらっています。ところが今でも転職サイトへの登録を継続していて、たまにスカウトのメールをいただいたり、面談をさせてもらっています。

転職サイトに登録している

以前に転職を試みた時から転職サイトに登録し続けています。もちろん、履歴書・職務経歴書もその都度更新しています。志望は後継経営者等の雇われ経営者ポジションで、サラリーマンとしてではなく事業の最終責任者です。現状、個人事業主として特に不満なく働かせてもらっていますが、何かが永遠に続くことはありません。次の選択肢を握っておくためにも、転職サイトに登録し続けています。

これまで転職サイトからのご縁で２回、最終段階まで話が進みました。１つ目が、新潟の事業会社での経営企画ポジション。いずれは子会社の経営者もあり得るという話で、ちょうどタイミングが良かったこともあり、最後の最後まで悩みました。しかし、事業の最終責任者としての採用ではないというのが引っかかり、辞退することに。大変残念がっていただきましたが、志望と異なるポジションで採用された後に何がどうなるという保証はありません。幸い、別の選択肢を選んで今に至っています。

次が地方中小企業の後継経営者ポジションの募集という案件でした。募集を見かけてエントリーしたところ、社長になったら何をするかレポートを提出せよと連絡がきました。どんな会社かもわからないのにレポートなんて書けませんと返信したところ、逆におもしろがられて経営者と面談することに。その場で採用を決めていただけたのですが、なんとなく感性が合わないように感じられ、帰路の新幹線の中から辞退の連絡をさせてもらいました。

ポジションや条件等は申し訳なかったのですが、創業経営者と感性が合わないのであれば雇われ経営者は務まりません。総務の担当者がこっそり教えてくれたところでは、以前にも同じように採用した人がいたがメンタルを病んで退職してしまったことがあったそう。感性が合わないかも知れない人に社会人人生を託すことはできませんでした。

転職サイトに登録していると、私の経歴を面白がってくれる方もあらわれます。いつか適当なタイミングでご縁に繋がればと思って、今も登録し続けています。

まったく関係のないスカウトが届く

ただし、転職サイトに登録している弊害というのもあります。志望とまったく異なる内容のスカウトメールが届いてしまうのです。最近届いたものだと、ＩＴコンサルタント募集という案件が届きました。おそらく私の経歴なんて読んでもおらずに、適当にスカウトメールを送りつけているのでしょう。経営者と対話する仕事はしていますが、ＩＴコンサルタントなんて逆立ちしてもできません。専門知識もなければ、これから勉強して身につける自信もなし。こうしたまったく関係のないスカウトメールは、返信もせずに放置することにしています。

またそれらしい案件で声かけしてもらい面談に進んでも、多くのヘッドハンターが私の履歴書・職務経歴書を精緻に読み込んでくれているわけではないと感じることがあります。面談している途中に質問の内容などでわかってしまうのです。人材会社のサラリーマンを務めているヘッドハンターにとっては、面談回数などもＫＰＩとして設定されているのでしょう。とりあえず面談という雰囲気が察知されてしまうと、それだけでこちらも対応する気力が失われてしまいます。

選択肢を自分で握っておく

社会人人生を歩んでいると、自分がどうにもできない理由で転身を迫られることがあります。その際に追い込まれてからあわてて動き出すのか、事前に準備をしておいて泡を食わないようにするのか。考え方は人それぞれですが、私は後者です。

以前にあるプロジェクトに関わっていた時も、契約更新が破談になった時に備えて転職活動を同時に進めていました。もし複数の選択肢を持っていなければ、選択の余地なく一つのカードにすがることになります。でもカードが２枚あれば、どちらか自分にとってより良い内容のカードを選ぶことが可能。そうした振る舞いをするのは、自分の社会人人生に責任を持つためにも当たり前のことだと思っています。

今も同じ。自営業で中小企業支援に携わっていて、おかげさまで顧問先や関与先に恵まれています。でもこの状態がいつまでも続くとも限らないですし、また自分から次のステージへ進もうと決意することもあり得ます。その時に備えてアンテナを張っておくのは私にとっては自然な行動なのです。

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