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コラム

ポッドキャストの収録で何を話すか(2025年6月)

今月のポッドキャストの収録日が近づいてきました。次回からまたマイクを変えてみる予定。試行錯誤が続きます。

メールの相手がChatGPTだったら

先日、ある人とメールのやり取りを重ねていて、かすかな違和感を覚えました。日本語としては成立しているのですが、微妙に意味がわからないのです。ひょっとしたらChatGPTに書かせているのかなと思って、こちらもChatGPTに投げかけてみました。答えはChatGPTが書いた文章をベースに、人間が手を加えている可能性があるというもの。もちろん確証があるわけではありませんが、文章の構造や言い回しが特徴的だというのです。

自分が真面目に応対していた相手がChatGPTだとなんだか気が抜けてしまいます。後ろに本人が控えているのでしょうが、どこまで本気で相手をしたら良いかわからなくなってしまったのです。そのため私もChatGPTを利用することに。さらっと概要だけを自分で書き、文章に仕立てるのはChatGPTに任せてしまいました。ただし、私は「ChatGPTを利用して書きました」と一文を入れました。ささやかな抵抗です。

おもしろいことにバツが悪くなったのか、次のメールからはどうやらChatGPTに頼らずメールが送られてくるようになりました。まさか見抜かれると思っていなかったのか、私の対抗手段に何か思うところがあったのか。いずれにせよ、相手が人間に戻ったようなので一安心でした。

経営者に敬意を

中小企業支援の主役は事業者です。知恵やアドバイスは提供しますが、それを使うかどうか決めるのは経営者で、成果を得るのも経営者です。支援者の言うことだけを聞いていたら成功が約束されるなんてことはなくて、支援を受けていたとしても不確かな未来に向かって判断を下していく必要性に変わりはありません。

そもそも経営に「魔法の杖」なんてものは存在しません。ノウハウや方程式のようなものが無いからこそ、これだけ多くの経営者が苦しみ、そして悩んでいるのです。経営者はまずその現実を受け入れること、そして専門家らしき人々に振り回されないようにするべきです。

専門家らしき人々の言うことを聞いていたら、すべての会社はトヨタやユニクロのようになることができますか?そんなことは誰も確約できません。だからこそ、経営者が覚悟を持って、自ら道を切り開いていくしかないのです。

私のような中小企業支援に携わる者は、経営者への敬意を忘れてはいけません。大小に関わらず、事業を運営していることってすごいことなのです。

ノートパソコン

画面越しでもAIの気配を感じてしまいました

独立開業して○年目を迎えられた理由

私が完全に自営業に移行して4年目を迎えています。3年以内に廃業してしまう士業が一定数いるらしいですし、一般の会社も同様だとよく言われます。

さて自分が4年目を迎えられた理由を考えてみると、やはり営業を怠らなかったことが真っ先に挙げられます。黙って待っていても契約をいただけるなんてことはなくて、情報発信も含めて見込客の困りごとを収集したのが今に生きていると感じています。

営業とは何かを押し売りする行為ではなくて、見込客の困りごとを集める行為だと考えています。その困りごとを自分が解決できると確信してからメニューを提示すればよいのですが、相手の困りごとを把握しようともせずに何かを売りつけようとしても単に嫌われるだけです。自分が押し売りされる立場になるとしたら誰もが理解できることなのですが、いざ自分が経営者になるとそのことをすっかり忘れてしまいがちです。

専門家の一番の商品は、知識や資格ではなくて自分自身です。自らをさらけ出して、相手に困りごとを打ち明けてもらえるように関係性を構築しましょう。

知人から依頼される時、知人に依頼する時

先日、以前にお世話になった方から仕事の依頼がありました。電話をいただいたのですが、通話時間は1分もありませんでした。「こんな仕事があるんだけど受けてくれる?」「はい、お願いします」「報酬は?」「お任せします」、とこれだけのやり取りでした。以前から繋がりのある知人からの依頼は信頼関係がすでにあるので安心してお受けすることができます。

反対に、まったく知らない人からのご依頼で、かつ、情報量が少ない場合はお引き受けするのは困難です。以前にある専門家から講演を依頼されそうになったのですが、諸条件がいつまで経っても示されないのでこちらからやり取りを打ち切ってしまったことがあります。信頼関係がまったく無いのに、あやふやな話を進める気になれなかったのです。

また今度、部活の後輩に講演を依頼することになりました。たまたま面白いテーマで話していることを知ったので依頼することにし、あっという間に話がまとまりました。これも同じ、細かいやり取りをせずともお互いに間違いが起こらないことがわかっているので安心です。つい先日、東京から福岡に呼びつけて高級中華料理をごちそうしたばかりですが、また何かをごちそうしなくてはいけませんね。


ポッドキャスト「茶わん屋の十四代目 商いラジオ」を毎週金曜日10:00に配信しています

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