地方中小企業が持続可能性を高めるための踏み台になります

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コラム

最初の一歩を踏み出せば道は拓ける、たぶん

今日、ささやかですが新しい試みを始めました。振り返ってみると、第二の社会人人生ではその時々で勇気を持って一歩を踏み出し、次の進路を進んできています。

中小企業支援家への転身

10年ちょっと前にかつての家業から離れて以来、第二の社会人人生を歩んでいます。いくつか転機はあって、そのたびに勇気を持って一歩を踏み出してきました。最初の転機は2016年の夏。日本経済新聞の求人広告を見て、中小企業を支援する側に立とうと決めた時です。それまで縁もゆかりもない地域での募集でしたが迷わずに応募し、150人以上の中から選んでもらい、中小企業支援に携わることになりました。

求人広告を見た時はまさにピンと来た感じ。陳腐な表現ですが本当にそんな感じだったので、最初から採用される気で応募し、選考過程でも何の不安もありませんでした。最後に受けた面接の帰りに空港で内定の連絡をいただいた時も、選ばれてうれしかったというより、連絡を早くもらえて驚いた感情の方が強かったくらいです。

もしあの日に日本経済新聞を読んでいなかったら、もし求人広告を見落としていたら、もし応募していなかったら。いずれにしても今の私はありません。私なりに勇気を持って一歩を踏み出したから、今があるのだと信じています。

ちなみにその後はすべてが順調だったわけではありません。研修で派遣された先がブラック企業であったり、着任後には後ろから撃たれるようないじわるをされたり、最後には不義理な取り扱いをされたり。様々なことがありましたが、それでも中小企業支援は求人広告を見た時の直感そのまま、私の天職となりました。

三年前の独立開業

三年前の春から完全に自営業に移行しています。それまで雇用契約だったのを、退職と同時に個人事業主となる道を選びました。この時期はさまざまな企業や団体の面接を受けたり、実際に内定をいただいたりもしましたが、最後は自分の直感を信じて進路を選ぶことに。今にして思えば40半ばの中年で内定をいただけるなんてありがたいこと。さらに言えば私のような変わった経歴を歩んできた者を迎え入れようとしてくれた企業がいらしたなんて奇跡に近いことでした。

それでも個人事業主となる道を選んだ理由は直感以外の何物でもありません。しいて深堀りするなら、「このタイミングで雇われる立場から解放されないと、独立開業する機会を逃すかもしれない」と考えました。それまでほんの短い間で体感してしまったサラリーマン特有の狭い人間関係に嫌気が差していたのと、昨日と同じ仕事ばかりをしたくないという本能が直感を導いたのかもしれません。

結果は今のところ順調。時間の自由と経済的な(ほんの少しの)自由を得られて幸せな日々を送ることができています。何よりありがたいのが私を使ってくれる関与先の方々がいること。最初に顧問契約をお願いしに行き、その場で決めてくださった経営者さんには一生、頭が上がりません。

せっかく士業が独立開業しても、結構な割合ですぐに廃業してしまう方がいると聞いたことがあります。幸い、私は何とか三年の壁を超えることができました。安易に雇われる立場にしがみつかず、勇気を持って独立開業しようと決めたからこそ今の私があります。

砂浜を歩く子どもの足元

自分の足で歩きましょう

そろそろ次の進路を探す時期が近づいてきている

確定した状況ではないのではっきり書けませんが、しばらく前から次の選択肢を手にするために動き始めています。中小企業支援は続けるにしても、いつか商売の現場に戻りたいと思っていて、そのための準備を進めています。

ここでも大事にしたいのが自分の直感。ほんの少し感じた違和感は信じることにしていますし、もちろん「良いかもしれない」という自分の直感も同じように尊重することにしています。世間では氷河期世代が厳しい社会人人生を送っていることが話題になりがちですが、私も氷河期世代の一人。ただ私の場合は外部環境のせいではなく、江戸時代から続く家業を投資ファンドへ事業譲渡せざるを得なくなったせい。自分で困難な人生を背負い込んだのですから、開き直って自由に生きるのみです。

苦労を糧にして充実した人生を歩むことができるかどうかは勇気を持って一歩を踏み出すかどうかと、周りの方々に応援してもらえるかどうかがポイント。私の場合は期せずして幾度かの転機をうまく乗り切ってきました。今日も次の進路に向けて新しい挑戦を始めたところ。さてどうなることやら。


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