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コラム

士業マーケティング 独立開業と節約

無駄な出費は控えたいもの。といってまったく投資をしないと事業を成長させることはできません。始業の独立開業と節約について書いてみます。

節約しているところ

独立開業するとまず立ちはだかるのが資金繰りでしょう。最初から顧客を抱えている人なんてごく一握りで、多くの人はゼロから仕事を探しに回るはず。もちろんその間も出費は続きます。生活費、家賃の他に、開業に必要な諸経費ものしかかってくることでしょう。売上を得られるまでは「蛇口を絞る」必要があります。

私は完全に自営業に移行して四年目。ありがたいことにそれなりに安定していて、家族三人がそれほどバタバタせずに生活することができています。それでも無駄な出費は避けたいもの。私が特に節約しているのは必要のない外食です。

毎週のように夜ご飯を外で済ませたり、バーやスナックに通い続ける習慣はありません。酒を(それほど)飲まなくなったというのもありますし、外食で食事のバランスが崩れるのが嫌なのです。そしてもちろん節約。後に残らない外食に必要以上にお金をかけるのはもったいないと感じてしまいます。

最近、家族で外食したのは息子の合格祝いで近所の寿司屋へ行ったとき。回転寿司やファミレスへ行き、惰性で外食するのは好きではありませんが、節目のタイミングは大事。この日も(我が家にしては)きちんとしたお店できちんとしたコースをいただきました。また息子と二人で墓参りに行った時も、お昼はホテルの鉄板焼きへ。墓参りを楽しい思い出にするためにも、初めての鉄板焼きを体験してもらいました。

なんでもかんでも外食がダメというわけではありません。必要のない外食を避けて、無駄な出費などを抑えたいというだけのことです。

お金を惜しまず使っているところ

反対にお金を惜しまずに使っているのは人と会うための費用。例えば、どなたかと会おうとなったら飛行機や新幹線をすぐに予約します。交通費や宿泊費が掛かるからとためらうことはありません。

今は福岡に住んでいますが、これまでの社会人人生では東京と京都で主に働いてきました。そのためたまにご縁のある人から「飲もうよ」などと声をかけてもらうことがあります。その際は迷わず会いに行くのが私の流儀。「仕事につながかるかも」なんてことはまったく考えていなくて(実際に仕事の話なんてほとんどしない)、ただ楽しく話をするためだけに移動します。注意しないといけないのは仕事に関係しない出費は経費として計上しないこと。公私を分けなくてはいけないのは個人事業主の経理でも同じです。

少し前にも大阪へ行き、旧知の知人と昼からしっかり飲んでしまいました。翌日はまた別の友人と会ってウォーキング。まったく仕事とは関係ないけれど、私にとっては節約してはいけない貴重な時間でした。

また先日、部活の後輩が帰国してきていて福岡で食事をしました。まだ日程に余裕があるというので、別の日に東京から別の後輩を呼びつけることに。彼も自営業なので動きが機敏。日帰りで福岡に飲みにきてくれました。このあたり、同じ部活の文化なのでしょうか。もちろん食事の費用は全部私持ち。中華料理屋で鮑のなんとか蒸しとか、高そうな紹興酒をおいしいいただきました。先輩には気持ちよくお金を出させるというのも、うちの部に受け継がれている文化かもしれません。

ファミレスのチーズハンバーグ

たまに食べるとおいしいですよね

撤退すべきタイミング

士業事務所も一般の事業所と同様に、三年間存続できるのは一定の割合に留まると言います。また先日は、経営コンサルティング業の廃業が増えているというニュースも話題になっていました。

士業も商売の一つであるとするならば、独立開業時に撤退ラインを定めておく必要があるというのが私の考え。それぞれの置かれた環境によって線の引き方は変わってくるのでしょうが、三年で軌道に乗っているかどうかがギリギリのところでしょう。見切るのは早ければ早い方が傷口の拡大を防ぐことができます。考え方や行動を変えずにズルズル続けても好転する可能性は乏しいはず。事前に撤退ラインを定めておけば、現状維持バイアスに惑わされることなく次の人生の選択肢を選ぶことができます。

士業事務所の経営に仕入はほぼ発生しません。すなわち粗利率の高い業種のはずで、短期間のうちに軌道に乗らないということはよほど商売の資質に乏しいのではないでしょうか。資格や知識は士業であるからには持ち合わせていて当たり前のもの。それらに加えて必要なのが商いのセンスであるのは、資格予備校が教えてくれない不都合な真実というやつでしょう。


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