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コラム

ビジネス書は経営の役に立つのか

今日は日曜日なので最近考えていることをつらつらと書いてみます。

ビジネス書は経営の役に立つのか

仕事柄、さまざまな会社の社長室に入れてもらうことがあります。結構な割合で本棚にビジネス書が並べられていて、同じような本を見かけます。「起業の科学」だとか、「ビジョナリーカンパニー」だとか。ところが、こうした本を読んでいるであろう経営者の会社が順調に成長しているかというとそうでもなくて、各社各様にご苦労されていることが多いです。そもそもまだ本を読まずに並べているだけなのか、読んでいたとしても経営に反映されていないのか。私の感じているところでは後者が多そうです。ビジネス書を読んで「なるほど」「勉強になった」などと言いっぱなしで、その後の行動に反映されていないのです。

当たり前のことですが、ビジネス書を読んだだけで何かが変わることはありません。にもかかわらず、多くの経営者が経営の解を求めてビジネス書を買い漁っています。経営に「勝利の方程式」や「魔法の杖」などというものは存在しません。これだけをやれば必ず成長するなんて安直なノウハウが無いのは頭の片隅で理解しているのに、手っ取り早く成功したいがためにそれらしき教材に飛びついてしまうのです。

ビジネス書を読むのは大いに結構。私も愛読している本があります。でも、大事なのは読んだ後に活用すること。昨日までと同じ仕事を繰り返すだけなら、雇われている立場の人々と同じです。イノベーションを生み出して、企業・事業の持続可能性を担保するのが経営者の仕事の一つ。せっかくインプットした知見は、昨日と違う行動をするために用いましょう。

ちなみに私が愛読しているビジネス書というのは、「世界標準の経営理論」です。安っぽいビジネス書らしきものを読むのに時間を費やすくらいであれば、この本を繰り返し読んだ方が経営の選択肢を増やすことができるでしょう。学者によって裏付けられた経営理論は、経営の解そのものにはなり得ませんが、経営者の思考の軸になってくれることは確かです。私が家業の経営者だったときにこの本を読んでいれば、何かが変わっていたかもしれません。

本当に大事なのは基本事項を押さえること

毎週土曜日はお茶のお稽古。昨日ももちろんお稽古で、茶通箱のお点前の正客と、薄茶のお点前をそれぞれ練習してきました。このところ続けて、先生から濃茶のお点前を練習するように言われていたので、薄茶のお点前を通してするのは実はひさしぶり。もうすぐ風炉になるので、その前にもう一度おさらいしておこうと自分から手を挙げてさせてもらいました。

最近、入門された方がいて、まだ2ヶ月少しなのにめきめきと上達されています。自分はこんなに物覚えが良くないなぁと思いつつ、その方が基本の所作を教わる姿からまた私も教わっています。ごく基本の所作がまだまだ不確かな私なので、習い始めたばかりの方の練習を眺めているだけで勉強になるのです。

資格試験の勉強も同じ。資格予備校などはしきりに応用講座やオプション講座を勧めてきますが、本当に大事なのは基本事項を押さえることです。資格試験で難問ばかりが出題されるなんてことはなくて、基本問題で満点を取ることができればそれだけで合格に大きく近づくはず。応用講座やオプション講座を受講するとそれだけで基本事項を押さえているように錯覚してしまいがちですが、多くの人が基礎をおろそかにしたまま資格予備校に踊らされてしまうのです。

なんで急に資格の話になったかというと、社会保険労務士会の会費の支払いがあったから。この会費を納めなければ、社会保険労務士と名乗ることは許されません。私にとっては高額な会費で、実務を一切していないのに、「社会保険労務士です」と名乗るためだけに会費を支払っているようなもの。果たしてコストに見合う価値があるのかどうか。たぶん、あるのでしょう。

中華料理の丸テーブルに並べられた小皿など

ちゃんとした中華料理を食べてきます

部活の後輩二人と飲む

今日はこの後、部活の後輩二人と飲んできます。海外で働いている一人が帰国中で、今日は東京からもう一人を呼びつけて、三人で中華料理を食べながら飲もうという趣向。帰国する度に私に連絡してきてくれるので、毎回、私が幹事のように飲み会を設定しています。このあたり、うちの部は年功序列というよりは貢献度順に発言力があるので、私のような宴会係は後輩に振り回されてばかりです。

福岡にいると不思議なもので東京との距離はとても近く感じます。飛行機が離陸してしまえば1時間ちょっとですし、福岡空港は市中心部へのアクセスが良いので無駄な時間が掛かりません。福岡へ引っ越してきて9年目ですが、感覚としては京都大阪よりも東京へ行く方が早いように思えてしまいます。

昼から飲むというので、この記事は朝食を済ませてあわてて書いているところ。普段は何を書こうかと頭を悩ますことが多いのに、締め切り時間が迫ってくると不思議とさらさらと(内容はともかく)書き殴れるものです。


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