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コラム

三月末に考えること

急に暖かくなり、昨夜は半袖短パンで寝てしまいました。年度末が近づいてきて、私の周りもザワザワし始めています(私は無風です)。年度末に考えていることを書いてみます。

退職時の花束

あるプロジェクトを去ることになった時に、強く辞退したのにもかかわらず花束を贈られたことがあります。契約更新をこちらがお断りした経緯もあってひっそりと去りたかったのですが、「とりあえず渡しておけば間違いない」といった雰囲気で大量の花束をいただいてしまいました。何度も真面目に「花束贈呈はご勘弁ください」と強く要請したにも関わらずささやかなセレモニーをされてしまい、最終出勤日はあまり愉快な記憶がありません。

マイカー通勤だからよかったものの、電車や徒歩だったら持ちきれない量。もちろん、家でも置き場に困ってしまいました。要らないから要らないと申し上げた訳で、そのあたりきちんと耳を傾けてもらいたかったです。そういった組織の文化と管理職がいたから離れることにもなったのですが。

念のため書いておくと、花が嫌いというわけではありません。開店のお祝いなどで私も贈ることがあります。あきらかに心のこもっていない何かを受け取りたくなかっただけです。必ずしもすべての人が円満に組織を離れるわけではありません。儀式のような花束贈呈で円満に送り出したつもりでいても、何かがリセットされるわけではないのです。

人事異動を見聞きした時のマナー

関与先で人事異動を見聞きしたら、関係者に速報を流すようにしています。すでに知っている人もいれば、貴重な情報をありがとうと感謝されることも。気持ちよく仕事をするためにはこうした気遣いが重要だと思っていて、今週も様々な人とやり取りさせてもらいました。

ある取引先にもお伝えしたところ、上司と共に挨拶に行きますとのことで、サラリーマン的な顔を立てて差し上げることができて私もうれしくなりました。中には私から情報提供しても無反応の人もいます。興味がなかったのか、すでに知っている内容だったのか。お役に立てなかったのであれば残念ですが、ただそれだけのこと。人事異動を見聞きしたら、関係者にお知らせするのは社会人のマナーだと思っています。

かつての家業で雇われる立場だった頃、百貨店内の自社ショップに勤務していたことがあります。まだ社会人として右も左もわからない時期でしたが、百貨店社員の異動の時期が訪れるたびに大騒ぎだったのを覚えています。また、早期退職を募集した時には誰が応募したとか噂が飛び交って、殺伐とした雰囲気にもなりました。今では考えられないようなハラスメント体質の管理職がいたりして、学校を出たばかりの私には刺激的な職場でした。その百貨店も事実上、他社に吸収されて看板だけが残っています。

ミモザとバラの花束

花が嫌いなわけではありません

十年一昔

この三月末で、江戸時代から続く家業を投資ファンドへ事業譲渡して十年になります。もう十年。最初の一年だけ新会社の顧問として名を連ねましたが、その後はまったく関わりがなくなってしまいました。当初は三年で事業価値を高めて売却すると言っていたのが、まだファンドが保有している模様。手放したくないくらい儲かっているのか、相手が見つからないからやむなく保有し続けているのか。信用調査を取得してみるとどうやら後者のようですが、海外企業などの胡散臭いところへ売却されるよりはマシなのでしょう。

十年一昔とはよく言ったもので、私もそろそろ昔語りは控えるつもり。年に数回、講演させてもらってきましたが、新規の案件はお断りし、継続案件だけ登壇させてもらうことにします。冷静に考えて、十年前の話をいつまでもしているというのは格好悪いですから。おかげさまで、第二の社会人人生を歩むことができていて、顧問先にも(今のところ)必要とされています。また、経営に関してより突っ込んだ案件にも関わらせてもらえることにもなりそうです。

先日、大阪へ行った時に百貨店の家庭用品フロアを覗いてみたら、かつての家業の売場がなくなっていました。なんらかの事業戦略に基づいて行動されているのでしょう。続々と全国のお店を占めているようで、今後はECだけに注力するのかもしれません。私が手放した時には、「これからはインバウンドだ」「インバウンドという言葉を知っていたか?」などと成長戦略を語ってくれていたのに、どうやら防戦一方なのは私が社長をしていた時と変わらなさそう。今ならファンドも謙虚になっているかもしれませんね。人間万事塞翁が馬。すべてをリセットした新会社がこんな状況で、逆に私はそれなりに働けていて。十年前には想像もできなかった状況です。


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