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コラム

AI画像が世界を侵食し始めている

このブログに利用する画像を選んでいる時に、AIが生成したと思われる画像が目につくようになりました。今はまだ私のような素人でも(なんとなく)見極めがつきますが、そのうちに何が本物かわからないようになるのでしょう。

このブログに使用している画像はフリー画像

このブログには必ず画像を付けるようにしています。といっても自分で撮ったものではなく、写真ACのフリー画像を使わせてもらっています。ごくたまに自分が撮影した画像もありますが、これまでに数回程度しかありません。写真ACのおかげでそれらしい画像を利用することができています。例えば万年筆について触れた記事を書いたとしたら、アップロードする前に写真ACで「万年筆」と検索するわけです。ずらっと画像が出てくるので、その中からそれらしい画像を選んでいます。

ところが最近、検索結果として表示される画像にAIが生成したと思われる画像が混じるようになりました。絵と写真の間で写真寄りの、いかにも独特な雰囲気を持つ画像が目につくようになったのです。検索時に「AI生成ツール使用素材を除く」と指定しているのに混じってしまうのは困ったもの。サービスの根幹に関わる事態なので、運営会社には早急に対応してもらいたいところです。

AIの関与が至るところで拡がっている

こんな身近なところでもAI画像が広まりつつあるわけなので、その他の分野でもAIが関わるコンテンツは爆発的に広がっているのでしょう。

ちょうど今日の日経電子版に、以下のような記事が掲載されていました。

ChatGPTで決算資料要約、銘柄探し 編集部が試してみた
日経電子版 2025年3月6日
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB0225I0S5A300C2000000/

記事には「株式投資の銘柄選定やポートフォリオ提案を、ChatGPTに安易に投げるのは勧められない」と記されていますが、「繰り返し利用してChatGPTに学習させ、カスタマイズを重ねると、同じ指示でもより有用性が高い回答が戻ってくる可能性がある」とも書かれています。今後さまざまな分野でコンテンツ作成にAIが利用されていくのは間違いないことでしょう。

ネット上の記事でも、それらしい内容ではあるものの中味の乏しいものが増えているように感じます。検索上位にはなっていますが、いざ目を通してみると当たり障りのないものがほとんど。おそらく文章生成AIによって出力されたものなのでしょう。こうした粗悪なコンテンツを安易に利用してしまうと、足元をすくわれます。容易に文章を得られるからといって、自社の信用に関わるような箇所で使ってしまうのは危険です。

ある関与先の経営者がSNSでの情報発信に文章生成AIを用いようとしていました。私からしたら、ほんの数行の文章を考える労力すら惜しむのですか?という感じ。自社の魅力を伝えようとするのに、自分の頭で考えることを放棄しているようにしか思えませんでした。AIを利用することを否定するつもりなんてまったくありませんが、事業の根幹に関わる思考を放棄するようになったら本末転倒です。AIを利用すべき場面、利用してはいけない場面を決められるのは人間のみです。

写真ACからいただいたAIが生成したと思われる画像

こんな画像が増えています

AIが生成できないコンテンツが強みになる

これだけ誰もが安易にAIを利用できるようになると、逆にAIが生成できないコンテンツの価値が増していきます。教科書に書いてあるような人類にとって既知のことはAIがいくらでも生成できます。一方で個人的な体験や考えは個人に属するものなので、AIが生成することは不可能。AIと正面から渡り合おうとするのではなく、AIが生成できない分野で独自の立ち位置を築けばいいのです。

士業のホームページを眺めていると、法改正や補助金情報を発信しているブログを多く見かけます。こうしたコンテンツが無駄だとは思いませんが、検索すれば誰でも書ける内容で、もちろんAIも生成可能でしょう。こうした記事を執筆しても独自の立ち位置を築くことにはならず、つまり、見込客から選んでもらえるきっかけにはなりません。

では、どういった内容の発信をすれば良いかというと、ひと言で言えば「個性」。どこの誰が何を考えているのか、どういった思いで仕事をしているのか、これまでどんな経歴を経てきているのかなど。まさに検索しても得られない情報で、多くの競合の中から見込客に選んでもらうために必要な情報を発信すれば良いのです。


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