地方中小企業が持続可能性を高めるための踏み台になります

050-3557-7157

コラム

日程調整の極意

忙しい者同士の日程調整には気遣いやセンスが求められます。

こちらから提示する場合は5案以上出すことにしている

仕事柄、経営者との日程調整をすることが多く、時にはこちらから日時案を提示させてもらうこともあります。そんな時に心がけているのが、「近いうちのご都合はいかがでしょうか?例えば以下の日時はどうでしょう??」といった感じで提案すること。あくまで先方にボールを持たせつつ、参考までにというニュアンスで日時案も示してしまうようにしています。無駄なメールの往復を減らすためにも有効です。

この時に私は日時案をできるだけ5案以上出すようにしています。私も地方中小企業で代表取締役を務めていましたが、経営者はなにかと予定が詰まっているもの。最初から選択肢を多めに提示するように心がけています。

ある経営者と日程調整ができたものの、後日、別の予定が入ったと変更を依頼されたことがあります。なんだかなと思いつつ再調整しましたが、今後積極的にお付き合いしたいかというと考えてしまいます。時間は誰にも平等に与えられているもので、予定を入れるということは貴重な資源を分かち合うことで合意したということ。あまりにもあっさりとリスケジュールを依頼されると、新たに入った別の予定より優先順位が低いのだろうなと拗ねてしまいます。

以前にある人からどうしても会って欲しいと言われ、やむなく承諾したことがあります。なにか義理があるわけでもなかったですし、話すべきこともありません。それでもどうしてもというので、予定を入れることにしました。ところが後日、日時を変更してくれと連絡してきたのです、2回も。お会いしたときにはその人の上司も連れてきていましたが、苦言を呈してしまいました。「そちらの都合で会いたいというから予定を入れたのに、予定を二転三転させるなんてどういうつもりなんだ」と申し上げました。予定が詰まっている自分を上司にアピールしたかったようなのですが、完全に逆効果です。その後、どうされているのでしょうか。

行政同士は持ちつ持たれつの世界

あるプロジェクトに関わっていた時、行政の視察を何件か受け入れたことがあります。視察に来ていただけるのは光栄なのですが、そのすべてが日時指定であることに驚きました。「〇月〇日〇時にそちらに伺いたいが受け入れ可能か」という感じで連絡してくるのです。私の感覚だとこちらの都合を先に聞いて、都合の良い日時に伺ってよいだろうかと聞いてくるべきなのですが、まずは自分たちの都合が最優先なのです。

そうして押しかけてくる一行は、熱心に視察してくれるところもあれば、最初から最後までどこかちぐはぐなまま通り過ぎていくところもありました。後者はどうやらメインの目的地が別にあって、私のところへは時間調整のために立ち寄っていた雰囲気でした。ざっくばらんに言ってしまうと、夜の宴会までの空白の時間を埋められるのであれば、どこを視察しても構わなかったのでしょう。

こうした視察の対応に慣れてくると、つい断りたくなる時もあるのですが、行政同士は持ちつ持たれつの世界。ピンポイントで日時を指定してこようが、どんなに勉強不足であろうが、すべてを無料で受け入れなければいけないというのです。こうして、「視察」という名目で税金が無駄遣いされているのだなぁと、地方自治の闇を垣間見てしまいました。

調整さんのトップ画面

こういうツールを上手く使いましょう

仕事の進め方や働く姿勢が問われる

行政の仕事に関わっていると日程調整の必要が生じた時に、Excelシートに日時が表示されていて、「都合が悪いところに×をつけてください」と依頼されることがあります。これって、集計する方も大変だと思うのですが未だにこんなアナログなやり方をしていることにぞっとしてしまいます。セキュリティ上の問題などあるのかもしれませんが、ブラウザーで使える日程調整ツールなどいくらでもあります。本気で改善したいのであればオリジナルのツールを作っても良いと思います。

以前に行政のある委員に就いていたことがあるのですが、日程調整の連絡が遅くて一度も出席できなかったことがあります。委員長などの都合を優先するのはしょうがないにしても、あまりに直前に少ない選択肢しか提示されないのでどうにも出席できないことが続いたのです。こんな経験をしてしまうと、行政のプロジェクトなどに二度と関わりたくなくなります。

大勢の日程調整といっても、ちょっとした気遣いや便利なツールを使えば、関係者が気持ちよく日時を開示できるようになるもの。単純作業ではありますが、仕事の進め方や働く姿勢が問われるものでもあるのです。


ポッドキャスト「茶わん屋の十四代目 商いラジオ」を毎週金曜日10:00に配信しています

amazon musicのバナー

Listen on Apple Podcasts

関連記事

TOP