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コラム

士業マーケティング 自主開催セミナーで人が集まらなかったらどうするか

自分を知ってもらうための手段の一つがセミナーの自主開催です。セミナー運営で最も気を遣うのが集客。自主開催セミナーで思うように人が集まらなかったらどうすればよいでしょうか。

参加者1名

先日あるセミナーに申し込んだところ、当日の参加者は私1名でした。それでも開催してくれた主催者には感謝しかありませんし、なにより心よく迎えてくれた講師の方には敬意すら覚えます。私だけだったので講演形式ではなく、講師と自由にお話しさせてもらえることに。某士業の方だったのでお互いの業務内容から始まり、業界の様子などざっくばらんな情報交換をすることができました。無料セミナーだったのに、予期せぬ贅沢な時間の使い方をさせてもらいました。

人数が少ないと開催をキャンセルしてしまう主催者もいるようですが私は反対です。コンテンツを提供すると約束した以上、務めは果たさなくてはならないと思います。また人数が少ないということは、反対に一人一人の参加者と関係性を深める機会が増えるはず。「人数が少ないからみっともない」などと考えずに、ピンチをチャンスに変える方が生産的です。

私がセミナーを企画するときには最初から少人数を前提としてしまいます。また、企画段階から参加者の顔を思い浮かべながら作業することで、集客の確度を上げるようにしています。正式に集客を始める前に「〇〇さんのお役に立てると思って企画しました」とお誘いすると、その言葉が嘘ではないので結構な確率で申し込みに繋がるものです。セミナーの企画にも「見込客の困りごとを解決する」という営業目線が役立ちます。

主催者から集客を依頼されても手伝わない理由

ある講演の仕事を受けたときのことです。主催者から集客を手伝ってくれと頼まれました。申し訳なかったのですが即答で集客には関わらないと宣言しました。人を集めるのは主催者の仕事で、演題に立つ私が集客まで始めたら何のための主催者かわからなくなります。さらに講師が自分で集客するなんて周りから見たらちぐはぐ感を感じさせるもの。主催者だけならともかく、私の信用にまで関わりかねません。

セミナーを企画するのであれば集客から逃げてはいけません。自分たちが企画するセミナーは誰に役立つものなのか。そこが固められていれば集客に迷いは生まれないはずです。見込客の姿が見えないままに企画してしまうから、集客が思うようにならないのです。もちろんドブ板営業を避けようとするなんて論外。チラシを作成してホームページやSNSにアップロードするだけで問い合わせが殺到するなんてことは絶対に起こりません。一人一人の見込客へ個別に声がけする手間を掛けてみましょう。

以前にまったくご縁のない人から急に連絡があり、「役に立つセミナーがあるからあなたの知人に周知してほしい」と頼まれました。もちろん手伝うわけがありません。よくよく話を聞いたら自分が事務局を務めているセミナーの集客に苦戦していて、開催日が近づいてきて手当たり次第に連絡していることを白状しました。最初から素直にそう言うのならばまだしも、上から目線で協力を依頼してくる妙なプライドの高さが癇に障りました。

集客も営業。自分の提供しようとするコンテンツがどこのどなたの助けになるのか意識しましょう。独りよがりな企画は承認欲求などが敏感に見込客に伝わってしまいます。

セミナー会場のマイク

見込客の顔を思い浮かべながらセミナーを企画しましょう

 自主開催セミナーで人が集まらなかったらどうするか

士業が自主開催セミナーを企画したのに人が集まらなかったら、絶望的な気持ちになるかもしれません。でも集まらないものはどうにもなりません。せっかく用意したコンテンツなのですから動画にして販売すれば良いのです。ピンチをチャンスに変える創造力を持ちましょう。

セミナーを収録して動画にするためには、パソコン、ワイプ用のウェブカメラ、スイッチャー、ビデオキャプチャー、転送速度の速いメディアが必要。私も例の流行病ですべてがオンラインに切り替わったときに揃えてから使い続けている備品です。パソコンはすでに使っているものがあるとして、その他のアイテムを新規に購入してもせいぜい数万円程度。自主開催セミナーを企画すると同時に用意してしまいましょう。


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