地方中小企業が持続可能性を高めるための踏み台になります

050-3557-7157

コラム

「紹介」は重い

紹介をしたりされたりというのは簡単にできる行為ではなく、それなりのリスクもある重い行為だと考えています。

お世話になった人からの紹介

お世話になった人から仕事の紹介がありました。「申し訳ないが無報酬で稼働してもらいたい」と最初に言われてしまったので、詳細を聞かずにお受けすることに。何か訳ありなのでしょう。話が進んで詳細がわかるにつれて、通常であればお受けしないような案件であることが明らかになりましたが、そこらへんも含めての「紹介」と理解しているのでやむを得ません。個人事業主にとって義理は欠かせないものなので、黙って受けさせてもらいました。

途中で主催者から交通費と宿泊費を支払いたいとお申し出がありましたが、間に入った方に伝えた上でお断りすることにしました。元々、経費も含めて無報酬と聞いていましたし、必要経費だけ支給されるのも癪だと思ったからです。

無形のサービスを提供している私のような個人事業主にとって、無償で働けと言われるのは何より苦痛なことです。でも義理があるとなればそうも言っていられないわけで、私が受けることで少しでもお役に立てるのであればうれしいです。

ちなみに私がどなたかに仕事を依頼するときは、内容はもちろん、謝金の額を真っ先にお伝えするようにしています。それが最低限のマナーだと思うのです。話が煮詰まってから低額の報酬で受けざるをえないように仕向けたり、相手方から謝金の額を尋ねさせるようなことは絶対に避けています。もし私にそんな相手からの依頼があれば、さっさと断ってしまいます。

オンラインペン字講座を紹介した

つい最近始めたばかりのオンラインペン字講座が面白くて仕方ありません。これまで適当に書いてきた文字を美しく書くことのできるポイントを次から次へと教えてもらえるので、毎日が新しいことの連続。それらしく書いて少しでも褒められるとうれしいものです。

知人と話しているときに講座の話になり、つい色々とお話ししてしまいました。その人も字について悩んでいたそうで、例えば祝儀袋に自分の名前を書くのがためらわれスタンプを使っているくらいだそう。問い合わせてみますと喜んでくれました。

私からも先生に「こういう方から連絡が入るかもしれない」とお伝えしたところ、すぐに問い合わせがあったとのこと。先生からは「紹介なんて初めてのことです」と喜ばれてしまいました。クチコミほど強力な販促はないわけで、てっきりそうした紹介が続いているのかと思い込んでいたのですが初めてということで驚いてしまいました。習い始めたばかりの私が紹介するのもどうかなと思いつつ、先生に喜んでもらえたので良しとしましょう。

「紹介してもらえたらうれしい」などと意思表示しておくのは大事なことです。喜んでもらえるとわかれば、それなりにアンテナを張ってどなたかを引き合わせようと動くことができます。もちろんその反対もあり得ます。

名刺交換する男女

紹介って重い行為なのです

紹介は重い

紹介したりされたりというのは重い行為です。間に入った人の信用に関わるからです。商売は貸し借りの繰り返しなわけで、その過程では紹介という行為も発生します。その時にいい加減な紹介をしてしまったり、あるいはミスマッチな紹介をしてしまったりするとその後の商売に差し障りが生じかねません。紹介するというのはそのようなリスクも承知した上で行う必要があります。

中小企業支援に携わっているせいか、初対面の事業者から「○○さんを紹介してくれ」だとか、「○○の分野の企業を紹介してくれ」などと連絡をもらうことがあります。そうした依頼はもちろんお断り。何者だかわからない人に私の信用を掛けてまで紹介するなんてことはできません。紹介してもらいたいのであれば、まずは自分が何者かを丁寧に説明すべき。安易に紹介を求めてくる人に限って、自己紹介をする気はゼロ。私が丁重にお断りすると不思議そうな顔をしたり、なぜだか怒り出したりしてくるので始末が悪いです。

私が紹介に関わるのはもちろんお互いをよく理解していて、相性が良いことを確信したときに限ります。ミスマッチが生じることなどなく、双方から感謝されてばかりです。中小企業支援家に転身して初めての地域で仕事をしたときにはこうしたマッチングをよくおこなったものです。私自身に人のつながりがなかったからこそ、他の方の繋がりを作るお手伝いをして信用を蓄えていきました。


ポッドキャスト「茶わん屋の十四代目 商いラジオ」を毎週金曜日10:00に配信しています

amazon musicのバナー

Listen on Apple Podcasts

関連記事

TOP