地方中小企業が持続可能性を高めるための踏み台になります

050-3557-7157

コラム

丸一日、着物で過ごしてわかったこと

普段はユニクロのシャツとチノパンで仕事をしています。すっかり楽な服装になれてしまった私が、丸一日、着物で過ごす機会がありました。慣れない着物でそれなりに大変でしたが良い経験でした。どんなことを考えたか、書いてみます。

お茶会の手伝い

先日、初めて朝から夕方まで着物姿で過ごしました。市民大茶会に出展した流派の受付をしただけなのですが、帰る頃にはくたびれ果ててしまうことに。慣れない服装で体が緊張していたのでしょうか、その日の夜はひさびさに熟睡できました。

袴の紐の結び方がいまいちわからず朝から苦戦してしまいました。YouTubeを見ながら手を動かしているのにバシッと決まらないのはなぜでしょうか。ずり落ちてくるようなことはなかったものの、「なんか違う」感が終日消えませんでした。そういえば幼稚園の頃から紐を結んだりするのが苦手で、お受験では苦労した記憶があります。練習が足りないだけですね。

最高気温が22度くらいの秋らしい一日で、単衣の着物でちょうどよかったです。本来であれば袷の季節なのでしょうが、昔と比べて気温は上昇傾向。周りの人に不快感を与えなければ、自分の過ごしやすい装いを選べば良いと思っています。

途中、私がきちんと着物を着ているか心配していたお姉さんがこっそり見に来てくれました。ゆっくりお話しすることはできなかったものの、どう思われていることやら。そんなに心配してくれるのなら、今度、着付けを教えてもらいたいものです。

ただ、よく眺めていると、男性の着付けが乱れている人がたまにいらっしゃいました。よく眺めなければ気付くことなど無かったわけで、誰も他人の着付けのことなど大して見ていないものなのです。着慣れない格好をしているから他人の目が気になるだけで、実際は楽しんだ者勝ち。あれこれ気に病むよりも、着物でおしゃれを楽しめば良いのだなと気付きました。

トイレに困った

袴着用ということで先生に心配されたのがトイレ。馬乗り袴というズボンタイプなので、トイレのたびに脱ぎ着しなくてはなりません。脱がずに済むテクニックもあるみたいですが、私には難しそう。朝から水分を控えて乗り切ることにしました。

何もない日は起きてから大きめのマグカップでコーヒーを飲み、出かける際には500mlの水筒を2本持ち歩いていて、午前と午後で1本ずつ飲み干します。そんな私が水分を控えるというのは随分とつらい話で、涼しい季節だから良かったものの真夏だったら対応できなかったなぁと感じます。

当日、着物を着てトイレに行ったのは昼休みの一回のみ。すぐ近くに美術館があったので、男性用トイレ内の多目的トイレを使わせてもらいました。おむつ替え用の台に袴を脱いで置き、緩んでいた帯も解いてしまいました。たまたま多目的トイレがあったから良かったものの、通常の個室だけだったら対応できませんでした。みんなどうしているんでしょうね。

確かに周りを見渡していると、袴を穿いていない男性が目につきます。事前に下調べして適当なトイレを探すことができているならともかく、何も情報なしで馬乗り袴を穿くのは勇気がいることだと実感しました。

献上柄の帯

帯が緩むと絶望的な気分になります

ユニクロの快適さを再認識

一日、着物と袴で過ごして気づいたのはユニクロの商品力。日頃、ユニクロのシャツとパンツばかりを着ているので、その品質というか機能性の高さを改めて実感することができました。私は夏は半袖、冬は長袖のボタンダウンのシャツを着続けています。ネクタイを締めないのでボタンダウンがしっくりくるのです。毎年数着ずつ入れ替えていて、今年も新しいシャツを導入しました。同じような値段の他社製シャツは品質が明らかに劣ります。ビジネスカジュアルで働いている私にはユニクロの服が欠かせません。

今日からちょうど新しいチノパンを履いています。ウエストも丈もぴったりなのがわかっているので買う時点から安心。ウエストは1サイズ細くしても良かったかもしれませんが、窮屈なのが苦手なのでいつものサイズにしてしまいました。

私にとって着物と袴はお茶を楽しむための道具の一つ。お点前と同様に少しずつ勉強していきます。今後のイベントは12月にあるお稽古の茶事と流派の勉強会。それと新年会。いずれも水分を控える必要がありそうです。


ポッドキャスト「茶わん屋の十四代目 商いラジオ」を毎週金曜日10:00に配信しています

amazon musicのバナー

Listen on Apple Podcasts

関連記事

TOP