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コラム

日経電子版で保存した記事(2024年10月)

日経電子版で保存した記事の中から、ここ最近で気になったものを紹介し、私の考えや連想したことを書いてみます。

会社を潰す経験 丸紅会長 國分文也

日本経済新聞 電子版 2024/9/30
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO83775700Q4A930C2MM0000/

私は「会社を潰す」という表現に強い違和感を持っています。廃業したくて廃業する経営者なんていいるわけがなくて、「あのお店潰れたんだってさ」などという言葉を聞くとぞっとしてしまいます。

廃業したり、譲ったり、倒産させたり、畳んだり。事業が終わりを迎える形態はさまざまです。でも、「潰れる」という言葉に事業が終わりを迎えたことに対する敬意を感じることはありません。ちょっとした言葉の選び方ではあるのでしょうが、そこに悪意すら感じてしまいます。

この記事では名のある経営者が会社を「潰した」ことがあると書いています。よく読めば大企業の海外子会社のことで、会社がなくなったからといってサラリーマン経営者である筆者は本体に戻ることができます。こうしたサラリーマン経営者の一代記にはあまり共感することができません。

「人気指導者」時代の終わり

日本経済新聞 電子版 2024/10/2
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO83810760R01C24A0TCR000/

世界の政治家が思うように支持を得られていない現実について、「何十年も続く平和と豊かさが、期待値を高める予期せぬ結果をもたらした」と分析しています。

期待値のコントロールというのは社会人人生を歩む上でも重要です。例えば、転職直後に期待値を上げすぎてしまうと、その後何をしても適正な評価をもらいづらくなってしまいます。この期待値のコントロールというのは雇われる立場の人にとっては必須スキルの一つだと思っていて、学校やビジネス書では教えてくれないけれども長く働くためには理解しておきたいものです。

期待値のコントロールとは言い換えれば、自分の持つ能力を過大に見せつけない謙虚さを身につけることでもあります。人は何でも背伸びしてみせようとしてしまいがちですが、期待値を意識して下げる勇気を持てれば働きやすい環境を構築することができます。

ブラジル「Xなき日常」1カ月 3割がメンタル改善

日本経済新聞 電子版 2024/10/4
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN10CZ70Q4A910C2000000/

ブラジルでXが利用できない状況が続いているそう。記事では「3割以上の回答者が、Xの利用停止によってメンタルヘルスが改善したと感じている」と伝えています。

街中でふと周りを見回すと、スマホに見入っている人がぞっとするほど多いです。歩いている人でもかなりの割合で画面を見ながら歩行しています。まるで人生をスマホに乗っ取られているように見えてしまうのは私だけでしょうか。もちろん私もiPhoneを手放せない人間の一人ですが、何も考えずにスマホを手にしてしまう状態にあるのはちょっと怖いと感じるようになってきています。

特にSNSは虚構の世界。実世界が生きづらいからこそ、SNS上では正義を振りかざして他人を貶めようとする人が跋扈しています。例えば、聖人君子でもない有名人のスキャンダルを騒ぎ立てて何の意味があるのでしょうか。以前はFacebookを仕事で積極的に活用していましたが、最近はほとんど利用しなくなってしまいました。なんだかうっとうしく感じるようになってしまったのです。

訪日外国人より国内顧客

日本経済新聞 電子版 2024/10/7
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO83931100W4A001C2TB1000/

江戸時代から続く家業を投資ファンドに事業譲渡した直後に、新会社の役員から「インバウンドという言葉を知っているか?これからはインバウンドだ」と説明してもらったことがあります。9年前のことで、今ほどインバウンドという言葉が浸透していなかった頃です。その時私は「今後260年間を支えてくれる販路とは考えられない(創業260年超の会社でした)」と返答しましたが、さてどうなっているのでしょうか。少なくとも新会社の売上は下がり続けていると聞いています。

経営者の重要な役割の一つは事業を存続させることです。刹那的な売上を作ることができるネタであったとしても、存続に役立たないと考えるのであれば、ぐっとこらえて手を着けない勇気が求められます。

ベルーナドームの入り口

私より息子の方が熱心なファンに育ちました

「陰謀論」に取り込まれるな

日本経済新聞 電子版 2024/10/14
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO84050410R11C24A0KE8000/

私は特定の宗教や政党への支持を他人から強いられた経験はありません。ところが、最近になってある陰謀論を熱心に説明してくれる知人がいて対応に苦慮しています。無視してしまえるほど疎遠な関係ではないし、といってまともに議論するつもりもないし。なにを信じるかは個人の自由ですが、他人にあれこれ押しつけようとするのは本当に勘弁してもらいたいものです。ちなみに家族には、宗教とネットワークビジネスに染まるのだけは認めないと厳しく伝えています。

西武ライオンズ、超最下位でも観客増 ホテル感覚の「接待」

 日本経済新聞 電子版 2024/10/17
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCD116T80R11C24A0000000/

この記事はまったくミスリードですね。私はホテル感覚の「接待」を求めて所沢に足を運ぶことはありません。ただ、チームを応援しているだけです。球団が話題にしやすい取り組みをしているからといって観客増の要因をそこだけに求めるのは、相関関係と因果関係の違いを混同しているように思われます。日本経済新聞にしては中身の薄い記事でした。


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