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コラム

士業マーケティング 自分の考えを発信する

独立開業したのであれば独自の立ち位置を築くためにも、自分の意見を明らかにしなくてはいけません。当たり障りのないことだけを述べていては、多くの競合の中に埋もれてしまいます。嫌われる勇気を持って、自分の考えを発信しましょう。

個性を発信する

先日、メルマガの読者とお会いした際に、「コラムに書いてあったフレーズに共感しました」と言ってもらうことがありました。具体的にどの文言だったかはわかりませんが、私があるグループ向けに発行しているメルマガの感想をすれ違いざまに伝えてくれたのです。

うれしかったのが、単に「読んでいますよ」というのではなく、私の考えに共感してくれたということ。中小企業支援や創業支援に関する私の主張が誰にでも受け入れられるなど考えていないので、わざわざ共感したと伝えてもらえるのは光栄なことです。

新聞に社説があるように、士業の情報発信にも自分の考えを織り交ぜることが望ましいです。法改正情報などばかり発信していても、そんな情報は他の多くの同業者でも発信できることで、何より本人の個性が入り込む余地はありません。士業の一番の商品は法律の知識ではなく、自分自身です。商品の魅力を伝えるためにも、通り一遍のものではなく個性を伝えるコンテンツを発信しましょう。

自分の考えを述べるのもひとつの個性の発露です。他人にどう思われるかなど気にしないで、堂々と発信すれば良いのです。そうして繰り返し伝えていれば、価値観の合う見込客からの問い合わせが舞い込むもの。すでに自分がどんな考えを持つ者かはわかってもらえているはずなので、ミスマッチが生じる可能性は低いことでしょう。個性を発信するのは承認欲求を満たすためなどではなく、見込客に自分を知ってもらうためなのです。

離れる人は必ず現れる

何かのテーマに対して見解を述べると、必ず異なる意見を持つ人の目にも触れることになります。そのことを恐れて当たり障りのない発信にするか、多少の軋轢が生じたとしても自分の意見を発信するか。私は後者を選んでいます。

嫌われまいと当たり障りのない発信をしたところで、ファンを増やすことはできません。であるならば、堂々と意見を述べるべき。それで離れる人が現れたならそれまでのことです。

こうしてブログを毎日書き続けていると、どうやら記事を読んでくれているらしい方の雰囲気はわかるものです。そして、気に障ったらしく距離を取られることもたまにあります。でもそんなことを恐れていたら自営業は世間に埋もれてしまい、価値を社会に届けることができなくなります。離れていく人が現れたらそれだけの関係であったということ。気にせずに発信を続けるだけです。

そう考えると、情報発信には覚悟が必要だとわかります。個人情報はともかく、自分をさらけ出すことになるのでさまざまな反応が返ってきます。想定と異なる反応もあれば共感もあるわけで、そのあたりを楽しむくらいの余裕を持ちたいものです。

ご意見箱

自分の意見を発信しましょう

意見をパクる人は無視

ある地方議員から視察を名目にヒアリングを受けたことがあります。当時関わっていたプロジェクトについてはもちろん、地域の未来についても私の意見を述べました。参考にするかしないかは議員の自由。彼の政策立案の助けになればと思って、お話しさせてもらいました。

驚いたのが、その後の議会の一般質問で、私の意見そのままをさも自分の見解のように述べていたことです。「ある人がこう言っていた」などと前置きすることもなく話しているのを見て、すっかり呆れてしまいました。

何らかの意見を表明すると、それをそのまま真似しようという人が現れるものです。でも表面をなぞったところで本人が思考したものではないので、底の浅さはいずれ明らかになります。件の議員も本人が知り得ないことを口走った結果、(いろいろあって)議場で発言の撤回を強いられていたのには笑ってしまいました。議員としては最も恥ずべき事態で、同僚議員も呆れていました。

自分の考えを真似されるのは光栄なことです。いちいち対応しなくても、放っておけばわかる人にはわかってもらえるもの。よほど悪質でない限りは放置して、自分の取り組むべきことに集中しましょう。


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