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コラム

挨拶できない経営者との付き合い方

先日、マンションのエレベーターで一緒になった親子に挨拶したのに無視されてしまいました。これで何回目でしょうか。親子で会話をしているのは聞こえるので日本語は話せる様子。どうやら他人に挨拶はしないことに決めているようです。

挨拶しないマンション住民の親子

私の住むマンションの住民で、エレベーターで乗り合わせても絶対に挨拶してくれない人がいます。最初何回かは返事を聞きそびれたのかと思っていましたが、どうやら挨拶をできない人のよう。何度会っても私の挨拶に反応してくれることはありません。知っている人ではないですし、もちろん何かトラブルを抱えているわけでもありません。ただ一緒のマンションに住んでいるだけの関係です。

幼稚園くらいの子どもを連れていて楽しそうに会話しているのに、「おはようございます」と言った私に返してくれないのは何でだろうと毎回悩んでしまいます。そんな親を見て育った子どもがどうなってしまうのかも心配で、どちらかというと親よりも子どもの未来が気になります。

私は息子がまだ小さい時に、レジの販売員さんなどに「ありがとうございました」と言うように促していました。相手をしてくれたのだから、挨拶するのは当たり前だと思っているからです。もちろん自宅マンションのエレベーターで乗り合わせた人に挨拶するのは当たり前のこと。勉強よりも、まずはまともに挨拶できる人間になって欲しいと願っています。

中小企業支援家になって間もないころ、相談にいらした事業者さんを建物の入り口でお迎えし、また帰りにはお見送りしていたら、行政の担当者に訝しがられたことがあります。なんでそんなことをするのかと不思議に思われたようです。私からしたら事前予約制の窓口にいらっしゃるとわかっている人をお迎えし、帰りに出口まで案内し挨拶していただけ。社会人として当たり前のことをしていたつもりで、自席にどっかり座って経営者を待ち構え、相談が終わったら出口までお見送りしないなんて私には考えられませんでした。

挨拶できない経営者

多くの経営者と話す仕事をしていますが、ふとすれ違った時に「こんにちは」などと挨拶しても何も反応してくれない人がたまにいます。そういう会社に限って、従業員も同様に挨拶ができません。ある会社の従業員は会社の中では愛想良く話してくれるのに、外ですれ違ったときには無表情にこちらを見るだけ。まさにその会社の経営者そっくりの立ち居振る舞いで、率直に言ってがっかりしてしまいます。

そんな挨拶してくれない経営者と話した時のこと。会社に従業員が定着せず、さらには外注先が仕事を放り出して消息不明になることがたびたびあると嘆いていました。私からしたら健全な感性の持ち主が不穏な気配を感じて逃げているだけのこと。まずはご自分の人間性を直さないことにはどうにもならないだろうと思ってしまいました。知らず知らずのうちに周囲から距離を置かれている原因に思い当たらないとは不幸な経営者です。

経営者の立ち居振る舞いは確実に従業員に伝染します。どうせ真似されるなら、会社の代表として誇れる姿を真似してもらいたいものです。

犬の散歩中に挨拶する人

挨拶できない経営者がいるのには驚きます

挨拶はタダ

社会人の挨拶はコストゼロのコミュニケーションツールです。挨拶されて不快に思う人はいないので、しなければ損。挨拶をして気持ちよく仕事することができるのであれば、実行しない手はありません。

挨拶しない経営者の思考を想像してみましょう。「取引先に頭を下げ続けているので疲れた」「すれ違うたびに挨拶する意味がわからない」といったところでしょうか。普段から挨拶できない人が、取引先の前でだけ良い顔をしようもしても胡散臭さを見抜かれてしまうように思います。目が笑っていないなどと言われる人のことです。

個人的には時間を守れない人とカタカナ語ばかり話す人と挨拶をできない人は苦手。一緒に何かをやろうという気持ちが沸き起こりません。時間を守れない人は他人の資源を泥棒している意識がないですし、カタカナ語ばかり話す人は中身の乏しさを隠しているだけ。そして挨拶できない人は他者を見ていません。そんな人が何かを成し遂げることができるとは全く思えないのです。


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