お盆休みに商業施設を巡回している
昨日も今日も商業施設に出かけてきました。
初めての相談者さん
中小企業支援家に転身したのは2017年のことです。初めてお迎えした相談者は私にとって記念の経営者さんでもあります。それまで京都の茶わん屋だった私が、反対に事業者を支える立場になって最初の相談者だったのですから。その経営者さんがお盆休み中に近所の商業施設に出店しているとのことで、久しぶりに様子を見に行ってきました。最後にお会いしたのは私が2年少し前に前職を退職すると決めた時。真っ先に駆けつけてくれた人のお一人でした。
久しぶりに会った彼は変わらずお元気そうで、商売もどうやら順調なご様子。もちろんいろいろあったようですが、たくましく乗り越えて事業を成長させ続けているそうです。補助金に頼らないことや、まず一歩を踏み出すことに重きを置くことなど、経営に対する価値観が似ている経営者さんとお話しするのは楽しいものです。
うれしいことに私とまた話すにはどうすれば良いのかと尋ねてくれました。現在の名刺をお見せし、いつでも連絡してくれるようにお伝えしました。彼がまた私と話したいと言ってくれるのは何より光栄なことで、いろいろ議論できるのを楽しみにしています。
昨日も顧問先の様子を見てきた
実は昨日も顧問先が出店している商業施設を視察してきたところです。新しい販路を求めて出店していて、試行錯誤されています。最初から何もかもうまくいくことなんてなくて、既存販路とは違う物差しで成果を測定する必要があります。そのあたり、正しく「試行錯誤」できているかどうかが気になったのです。
息子にも声をかけたところ、(一駅だけですが)新幹線に乗ることを条件についてきてくれました。家業の代表取締役を務めていた時、まだ幼稚園に通っていた息子を店舗の巡回に同行させていたことを懐かしく思い出しました。大阪地区の百貨店を回りながら、阪神百貨店で中華料理を食べたことは懐かしい思い出。そういえば、ある時ついでに爬虫類カフェに寄ってしまったのが息子が爬虫類好きになってしまった原因でもあります。
今の私の仕事について息子がどのように理解しているのか聞いた事はありませんが、こうしてたまに仕事に同行してもらえると私も張り合いが出るというものです。これから将来どんな道に進むのかは分かりませんが、私がきちんと働いている雰囲気だけでも感じ取ってもらえたら、判断材料の一つにはなるのではないかと思います。
そういう私も小さいときには祖父に連れ回されて、各地の店舗や仕入先さんを回っていました。その時に何を学んだかなどを言葉にすることはできませんが、祖父が事業を大事にしていることだけは何となく感じ取っていました。その家業も投資ファンドへ事業譲渡し今は家業でなくなってしまいましたが、息子が私についてきているのは時の流れを感じさせる出来事です。
現地現物
現地に赴いて空気を感じ取らないとわからないことはたくさんあります。また、実際に商品を手に取らないと理解できない世界観もあります。教科書に書いてあることだけを経営者に語るような専門家らしき人にはなりたくないと考えていて、現地現物で物事の本質を見極めた上で経営者に知恵とアイデアを(必要であれば)提供する中小企業支援家でありたいと思っています。
ある経営者は現場に出ることを避け続けていました。いろいろ理由を並べ立てていましたが、私からしたら机上で経営しようとしているだけで中身が伴っていませんでした。もちろん従業員の心をつかむことはできず、小さな会社の中はバラバラ。原点に立ち返って現場に戻るようにお伝えしても嫌な顔されるばかり。いつしか私の関与もなくなってしまいましたが、今はどうなっているのか気にかかっている経営者のお一人です。
冒頭の私が中小企業支援家として初めてお話しした経営者さんは、私のおかげで今があるとまでおっしゃってくれています。実際はそんなことはなくて(本当に)、ベタベタとした支援などをした記憶はありません。それでもまた話したいとおっしゃってくれるのは、私と話せば何かのヒントになるからでしょうか。お役に立てるのであればいつでもお相手いたします。
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