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コラム

士業マーケティング 独立開業を楽しむために必要なこと

独立開業は苦行ではありません。自ら選んだ人生の進路であれば楽しんで進んでいきたいものです。

先回り営業

士業で開業しようとする人のほとんどは、雇われる立場からの転職が多いと思われます。独立開業を失敗させないどころか、その過程を楽しむためにも、まず必要な行動が先回り営業。つまり、独立開業前から見込み客を開拓しておくための行動です。

独立開業後にあわてて顧客を増やそうとすると、収入が途絶える期間が発生してしまいます。手元の資金が徐々に減っていく恐怖感は誰もが味わいたくないもの。これを避けるためには、独立開業前から営業をしておけば良いのです。

営業するといっても、雇われる立場であれば勤務先の就業規則等で行動が規制されることでしょう。立つ鳥跡を濁さず。むしろ退職後の独立開業を応援してもらえるようにするためにも、勤務先のルールを守って行動する心構えが必要です。

例えば、ブログを立ち上げるというのも1つです。受験勉強の様子や開業準備の様子を発信すれば良く、何も「顧問契約を結んでください」などと書く必要はありません。独立開業前から自らの様子を伝えておくことで、見込客に共感してもらうことを目指せば良いのです。

先回り営業を試みることで独立開業後の具体的なイメージを掴みやすくなります。顧問先の候補を1つでも見つけておくことができれば、事務所経営を軌道に載せるためのイメージが湧くことでしょう。また反対に苦戦するようであれば、一定の覚悟を持つことができるというものです。独立開業というと成功ばかりのイメージが先行しがちですが、同じ数以上に苦労し、そしてやむを得ず廃業する人がいるのも事実です。先回り営業をしておくことで、独立開業後のイメージを早くから持つことが可能になります。

自己開示

独立開業後は、資格や法律の知識よりも自分自身を知ってもらうことが売り上げアップに直結します。士業の1番の商品は資格や知識ではなく自分自身なのです。顧問先を増やそうとするのであれば、その自分自身が何者であり、どんなことを考えているのかを積極的に開示していく必要があります。

こう伝えると「個人情報をさらけ出すなんて」などと言って、情報発信をためらう人が現れます。確かに、必要以上の個人情報をさらけ出してしまうと一定のリスクが生まれます。でも独立開業するからには、自分自身が何者であるかを見込客に知ってもらわなければなりません。自己開示は不可避です。

私はウェブサイトなどを通して、事務所所在地、住所、プロフィール等これでもかとばかりに自己開示をしていますが、これまでのところトラブルに巻き込まれた事はありません。今後何かのトラブルに巻き込まれる可能性はゼロではありませんが、士業の看板を掲げるからには、自己開示は不可避だと割り切っています。

もちろんトラブルが発生したときには全力で対応するつもり。泣き寝入りなどするつもりはなく、毅然と立ち向かいます。この覚悟を持っているだけでもトラブルを抑止することができていると感じます。

大阪の道頓堀

看板を掲げる前に営業を始めましょう

最悪に備える

独立開業したからといって、必ずしも成功できる人ばかりでないのは残酷な現実です。同じ数くらいの人が毎年廃業しているのも事実なので、少しでも成功確率を高めるように行動する一方で、「最悪」に備えておく必要があります。最悪とは、この場合、食い扶持を得られなくなることです。せっかく独立開業したのに、食べるのにも困る状況になってしまってはせっかくの決断も本末転倒。事務所を存続させることはできません。

最悪を避けるためにはどうすればいいのか。他の手段で、食べるのに困らない程度のお金を稼げるようにしておけば良いのです。私の場合は、まだ20代の頃に取得した大型2種免許の存在が保険になっています。大型2種免許とはバスやタクシーを営業運転できる免許のことです。つまり、もし食べるのに困るような状況になったら、バスの運転手になれる選択肢を持っています。

もちろん私はバスが大好き。次善の策といっても嫌々何かに取り組むつもりはなく、どうせ次の選択肢を検討するのであれば、新たにワクワクするような道に進みたいと考えています。何かあった時に備えて次善の策が用意されているのは、心の安定にもつながります。独立開業を楽しむためにも、余裕を作っておくことが必要だと信じています。


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