昨日のポッドキャストの収録で情報発信についてお話ししました。ブログを書き続けて得られたことを書いてみます。

時間管理

２０２２年５月からブログを毎日書き続けています。顧問先の経営者に情報発信をするように促している自分が、まずは率先して取り組んでみようと思い立ったのがきっかけです。自分が取り組んでもいないことを他人に勧めても説得力がないわけで、自ら情報発信を積極的に行い、目指した成果を得られていることを示したかったのです。

当初は１０００字を書くのもやっとでしたが、最近は最低でも１７００文字は書くようにしています。これだけの文字数を書き上げるためには最短でも４５分くらいは必要で、ネタが思いつかなければさらに時間を要することになります。夕方まで書き始められないと徐々に焦り始めることになるのですが、これまでのところなんとか途切れさせることなく継続できています。

こうしてブログを書き続けていると、毎日の時間の使い方にメリハリが生まれます。時間管理というと大げさですが、ブログを書くための時間をどうひねり出すかを毎日考えねばならず、自然と時間の使い方が上手になっているように感じます。例えば、顧問先を訪問する際にはかなり早めに最寄り駅に到着するようになりました。駅構内のベンチやお店でその日の記事の下書きを終えてから、顧問先に向かうのです。漫然と予定を立てることが少なくなり、いかにブログを書く時間を確保するかに重きを置くようになっています。

飲み会の予定が入っている時は大変です。帰ってから書くことなど絶対にできないので、夕方までにアップロードを終える必要があります。となると、朝のうちにその日のネタを決めておくのは必須で、できれば午前中に下書きを終えておきたいくらい。ある日などは飲み会会場に早めに行き、音声入力でなんとか書き終えたこともありました。

その日に必ず終えなければならないことがあると、自然と効率的な時間管理を心がけるようになります。ブログを始めたころには想像もしていなかった効果です。

「自分の言葉」を持てる

家業の代表取締役に就くまでは人前で話すことなんてほとんどなく、今よりさらに話すことに苦手意識を持っていました。話し方云々以前に、他者に対して伝えたい「自分の言葉」を持っていなかったのです。私にとって良いトレーニングになったのは、取引金融機関に出向いて支援を求めた経験。事前に担当者同士の協議がなされていることがほとんどでしたが、肝心の時は私が自分の言葉で説明し、あるいは支援を要請することが必要でした。言葉一つで銀行の姿勢が変化することもあり得るわけで、経営者の言葉の重みを意識しながら話すように心掛けていました。

ブログを立ち上げた時には、他のいくつかのことと合わせて「どこかの誰かが書いているようなことを書かない」と決めました。自分の意見でもないのに、読み手に媚びてそれらしく文章を作文するのは本末転倒です。自分のことをより深く知ってもらいたいと始めたのに、どこかの誰かの言葉を真似しても意味がないのです。記事を書いていると、「こういった主張は以前も書いたな」と思い当たることがよくあります。でもそれは自分の主張を表現できているということ。気にせずに何度でも書くように開き直っています。

ブログを書き続けていると、自然と「軸」が可視化されていきました。語るべきものが無い人などいないはずですが、表現できるかどうかは別問題。日々の記事を書くという鍛錬で「自分の言葉」を持つことができたのは最大のメリットだったかもしれません。

続けたことによる自信

何事も継続できると自信に繋がります。最初は１００日連続更新を目標に始めたブログも、２年も続けられるとそれだけで何かを成し遂げた感覚を味わうことができます。

以前に関わった経営者は何度かブログを立ち上げたものの、その都度、挫折を繰り返していました。彼はすぐに商売の結果に結びつけたかったようで、数回発信して何も起こらないとすぐに放り出してしまっていたのです。せっかく地域に根ざして商売をしていても、知ってもらえなければ顧客は増えません。こつこつと情報発信を続けていれば、今頃は違う未来を見ることができていたかもしれません。

多くの人がそもそも初めの一歩を踏み出すことがなく、また始めたとしてもほとんど継続することができない情報発信。顧問先の経営者さんに口だけで促すのではなく、自ら実践できたというのは（当たり前なのですが）、私にとっては小さな成功体験となっています。成功体験はいくつになってもうれしいもの。まだしばらく更新を続けていくつもりです。

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