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コラム

過去の相談者さんとの繋がり

過去の相談者さんの近況を教えてもらい、また別の方から連絡をもらうといったことが続きました。中小企業支援の醍醐味について書いてみます。

中小企業支援家として最初に対話した事業者

2年前に完全に自営業に移行してからは、地方中小企業との顧問契約を中心に事業を営んでいます。それ以前は、地域の多くの事業者や創業を志すと対話を重ねる日々でした。そうした前職の相談者さんから、今でも連絡をいただいたり近況を聞かせてもらったりすることがあります。

先日聞いたのが私が中小企業支援家として1番最初に対応した事業者さんの様子。ある方がその事業者さんとお話しする機会があり、話の流れで「今の私があるのは岡田のおかげ」とおっしゃっていたと言います。

それは大げさなことだとしても、直接話す機会が減ってしまった今でも、私のことを覚えていてくれるのはありがたいことです。その事業者さんに私が何かベタベタと支援をした記憶は率直に言って無いのですが、今でも言及してくれるのであればそれなりに良い影響を及ぼすことができていたのでしょう。こちらが支援らしい支援をしたつもりでなくても、感謝されるというのは不思議な感じがします。中小企業支援家の仕事をしていてよかったと感じる瞬間の一つです。

飲みに行きましょう

また別の事業者さんからも連絡をいただきました。創業してちょうど8年目を迎えたという報告の連絡。また近いうちに飲みに行こうとも言ってくれています(こちらがメインのはず)。私が初めて創業支援をした事業者さんで、彼が8年目を迎えたということは、私も中小企業支援家に転身して8年目を迎えているということです。ついこのあいだの出来事のように思いますが、冷静に指を折って数えると確かにそれだけの年数が経っています。

一部の専門家らしき人が相談にいらした事業者に対して、上から目線で話すなどといった場面を見たこともありますが、私と相談者さんは対等の立場だといつも考えています。ある一瞬は何かをご支援したことがあるのかもしれませんが、7年も経てば同志といってもいいでしょう。年は少し離れていますが、勝手に友達だと思っています。お互いのここ数年の歩みを振り返りながら、おいしいものを食べながら酒を飲むのを楽しみにしているところです。

これまで7年間と数ヶ月で約500者くらいの事業者さんと対話を重ねてきました(もっと多いか)。一度だけの対話で終わった方もいれば、何度も個別相談を重ねた方もいます。また、中には公私にわたって付き合いが続いている方もいます。決して社交的な性格ではないですが、こうして第二の社会人人生で新たな人のつながりが生まれてご縁をいただけているというのは、自分でもたまに信じられないくらいうれしいものです。

「江戸時代から続く家業を投資ファンドに事業譲渡した」となると一度は社会から脱落してしまったとも言えるわけで、第二の社会人人生でチャンスを与えられているのは決して当たり前のことでは無いのだといつも自戒しています。

握手するビジネスパーソン

中小企業支援家に転身して8年目です

感性の合う事業者との出会いがうれしい

もちろん中小企業支援に携わっていると、感性の合う経営者とばかり出会うわけではありません。刹那的な利益を追い求める経営者であったり、ルールを逸脱してまで良い思いをしようとする経営者とは、表面上の支援はさせてもらいますが、その後も積極的にお付き合いを続けようとは思えません。事業者が支援者を選ぶように、実は私も経営者を選ばせてもらっています。

感性の合わない経営者と関わっていると手間を取られてしまったり、嫌な思いをしたりとろくなことがありません。それでも最低限のサービスを提供するわけですが、どこまで彼ら彼女たちのためになっていることやら。どんな組織にも一定数の割合でそうした人が発生してしまうとわかっていても、たまに交通事故のように出会ってしまうとやり切れない思いを抱いてしまいます。まだまだ修行が足りないですね。

それでも中小企業支援の仕事を続けていられるのは、以前に出会った感性の合う事業者さんに今でも忘れられていないからです。記憶に残る仕事とはよく言ったもので、補助金が受給できたとか新聞に記事が掲載されたなどといった表面上の成果だけでなく、真のお役に立てたからこそ頭の片隅に記憶してもらっているのだと思います。


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