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コラム

Nikon Zfを持ち歩いてみた感想

先日、玄界島の遠見山に登った際にNikon Zfを持っていきました。感想などを書いてみます。

フィルムカメラより軽い

これまで自宅に置きっぱなしだったNikon Zf。このままだと近いうちに売却してしまうかもしれないと思い、アマチュア無線をしに出掛けた日に一緒に持ち出してみました。いざ首に掛けてみた時の第一印象は「フィルムカメラより軽い」というもの。レトロ風のデザインを標榜しているので重量もそれくらいありそうな印象を抱いていましたが、金属の塊であるNikon FやF2と比べると明らかに軽量です。以前に短期間だけ所有していたZ50ほどの軽さは感じませんが、質感は比べるまでもなくZfの方が上。持ち歩こうとする時の満足度はそれなりのものがあります。

博多ふ頭までバスを乗り継いで移動しながら何枚かスナップしてみました。その際に電源を入れ忘れたまま、シャッターを押してしまうということが何度かありました。フィルムカメラっぽいので、つい、電源を入れるのを忘れてしまうのでしょうか。もちろんミラーレス機なので電源を入れないとファインダーにはなにも映りません。真っ暗なままのファインダーを覗いて、「あれおかしいな」とようやく電源を入れていないことに気づくのです。

ストラップは以前から所有しているPorterとニコンがコラボしたものを着けました。せっかくカメラを新しくしたのでストラップも新しくしたいところでしたが、しばらくはこのストラップで特に問題はなさそう。それほど重量を感じないのでストラップにこだわる必要はあまりなさそうです。

カメラ本体のグリップ感は特に問題なし。社外品の外付けグリップは私には不要です。右手で保持する部分に緩い凸部があるので不安なく掴んでいることができます。Nikon Fなんてグリップも何もないのですから。十分に配慮されている形状だと感じました。

露出補正をダイヤル操作できるのが素晴らしい

Zfは操作ダイヤルが軍艦部に集められています。フィルムカメラを集めている私にとっては使いやすいデザイン。露出補正は一番右にダイヤルが割り当てられていて、直感的に変更することができます。露出補正を多用したい私にとっては何よりありがたいことです。

Canon R7は最後まで露出補正を直感的に操作できずじまいでした。説明書を読めばどこかに操作方法が書いてあったのでしょうが、たまにしか触らないカメラだったので目をつぶってでも操作できるような愛着を持つことができませんでした。その点、RICOH GRシリーズは秀逸だと思っていて、小さい筐体を愛着のある道具として操る喜びをもたらしてくれます。次期モデルがそろそろ発売されるのだとしたら、とりあえず購入してしまうことでしょう。

中国製のラジオを持っています。XHDATA D-808という機種。受信性能は優れているのですが、とにかく直感的に操作できなくてネットで取扱説明書を検索しながら操作することを強いられます。直感的に操作できないというのはそれだけで大きなストレス。それもまた楽しいと言えば楽しいのですが、いざという時に特定のラジオ局に合わせるのに苦労しそうです。

博多湾を行く渡船からの風景

博多湾を行く渡船からの風景

NIKKOR Z 40mm f/2はよく映る

キットレンズは焦点距離が40mm。人が眺めている視界をそのまま切り取ってくれるナイフのようなレンズです。私は撮影そのものを楽しむ性格なので、レンズの映りがどうとか難しいことはよくわかりません。ただ、このレンズは非常に丁寧な描写をしてくれるようで、さすがキットレンズに選ばれただけのことはあるようです。スナップ撮影なら、このレンズだけで「考える前に撮る」ことが可能になるような錯覚を抱かせてくれます。

一方であまりによく映るので面白くないといえば面白くないかも。いわゆるオールドレンズでマニュアルフォーカスでの撮影を試してみたくなりました。「不便」を楽しむというかデジタルの0か1かだけでない曖昧さを楽しむために、カメラ本体は最新機種ではあったとしてもレンズはいろいろと試す余地がありそうです。今回はキットレンズを付けっぱなしの一日だったので、次回はずっしりと重いオールドレンズを装着して持ち歩いてみようと思います。

最初の撮影でいきなり低山とはいえ登山に持ち出すのはどうかと思いましたが、違和感なく撮影を楽しむことができました。レトロなデザインのカメラを買い替えずにしばらく使い続けるのも悪くないかもしれません。Dfを買わずに後悔している私にとって、ようやく出会えた愛機になってくれそうな予感です。


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