創業セミナーで話すことを考えてみた
バスで移動し始めたところ、大渋滞にはまってしまいました。少し時間ができたので創業支援者向けのセミナーで何を話すか頭の中を整理することに。創業セミナーで話そうとしていることについて書いてみます。
現時点の章立て
1 支援者に求められる役割
創業するのは支援者ではなく創業者
創業者に敬意を持て
支援に緩急をつける
創業するかしないかは本人が決める
創業者インタビュー①こんな支援者は困る
創業支援事例①
2 事業を軌道に乗せるための経営戦略
戦略を語る前に理論を抑える
創業支援に使える経営理論
フレームワークを示して支援したことにするな
創業支援に役立つ参考図書
こんな創業者が来たらどうする?
創業者インタビュー②支援者に求めること
創業支援事例②
3 事業計画のブラッシュアップ
計画で売上は作れない
公庫創業計画書の記載ポイント
創業者インタビュー③計画作りで助けられたこと
創業支援事例③
4 資金・収支計画、販路開拓
金融機関出身者へのインタビュー
銀行へ創業者を紹介しよう
誰も教えてくれない資金繰り表の作り方
営業に飛び道具なし、ドブ板営業の重要性
いつまでも支援者に依存する事業者への接し方
創業者インタビュー④今だから言える創業時の懐事情
創業支援事例④
5 支援機関に必要な情報発信2024
成果発信のポイント
プレスリリースの書き方
いま始めるならポッドキャストがお勧め
なぜこの章立てか
講演やセミナーで話すことが決まった時に、まずは全体の流れを考えるところから着手します。いきなりパワポ資料を作り始めることなどしません。
今年予定している創業支援者向けのセミナーでは仮タイトルと大項目だけが示されていて、去年と同じなら何をどう話すかは私の自由です。そこでさっそく上記のような章立てを作り始めています。
私は教科書に書いてあるようなことを、さも自分の考えであるように話すことができません。元茶わん屋の私が話せるのは、実体験とその時々の思考の軸がどんなものであったかを隠さずにお伝えすることくらい。今回のセミナーでも足りない部分はインタビュー動画などを用意して補おうと考えています。
各小項目は10分くらいで話すつもりで、スライドにして4枚程度でしょう。自分の伝えたいことがスライド4枚分くらいの量があるかを想像しながら章立てを考えると、自然とコンテンツが見えてきます。反対にそれらしい項目が思い浮かんでも「10分も話せないな」「スライド4枚も中身を用意できないな」となったらふさわしい項目ではないということです。
章立てが固まったら準備は半分くらい済んだようなもの。過去のスライドからそのまま使えるものを探したり新たにスライドを作ったりしますが、大した作業ではありません。すでに頭の中にあるコンテンツを可視化するだけのことです。
インタビュー動画は使える
昨年のある講演からインタビュー動画を挿入するようにしています。インタビューするのに謝金や動画編集の手間は掛かりますが、受講者からは「わざわざ動画を用意してくれた」などと好評でした。
インタビュー相手を探すのに使ったのはユニーリサーチというサービス。聞き取りたい内容や謝金を登録すると希望者が手を挙げてマッチングできる仕組みです。謝金を高めに設定するのが良さそうです。昨年は4件の動画を用意するのに5者とインタビューしました。1者は残念ながらインタビューの趣旨を理解していない人が謝金目当てで手を挙げていたようで、本番のスライドでは使うことができませんでした。残り4者の方とのインタビューは成功で、講演で生きた声を届けることができました。
講演や研修講師というと教科書を読み上げるだけの人やどこかに書いてあったような事例をさも自分が関わったことのように話す人がいます。ある講師のSDGsに関する講演を聴いたことがありますが、話すのは新聞に書いてあるようなことばかり。事例もテレビや新聞からのパクりばかりでまったく心に響きませんでした。こうした講師をありがたがる事務局にも問題があります。
ネットで動画などが溢れている今、そうした講師の底の浅さはあっという間に見抜かれてしまいます。せっかくチャンスを得たのであれば多少の手間をかけてでも独自のコンテンツを作り上げたいもの。時間や費用は掛かりますが、次の仕事に結びつくことでしょう。
ポッドキャスト「茶わん屋の十四代目 商いラジオ」を毎週金曜日10:00に配信しています
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