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コラム

ポッドキャストの収録で何を話すか(2024年4月)

今月のポッドキャストの収録日が近づいてきました。何を話そうとしているかを書いてみます。

不祥事が発覚した時に大切なこと

大企業の不祥事が途切れることなく続いている印象です。これだけ同じような失敗が続いているのに、対応が後手に回っている企業が多いのはなぜでしょうか。

私も家業の代表取締役に就いている時に、2件の不祥事を出してしまったことがあります。いずれも経営に大きなダメージを与えることなく収束させることができたと自負しています。心掛けていたことは、「隠さずにすべてをさらけ出して、さっさと認める」ということ。安易に不祥事を認めてしまうと不利益なことが起こるなどと考えてしまうのでしょうが、さっさと認めてしまった方がダメージは少なくなります。

不祥事が起きたらトップが前面に立つ。私からしたら当たり前のことで、そのために従業員より多くの報酬を得て、「社長、社長」とちやほやされているのです。

現在、事件を引き起こしたと話題になっている企業の社長は私の親戚です。被害者が健康を回復することはもちろん、彼が困難を乗り越えることを心から願っています。

SNSつながりは逆効果

SNSつながりに逆効果
日本経済新聞 電子版 2024/4/8
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO79855350X00C24A4TL5000/

記事によると「調査会社アスマークが2023年に実施したアンケートによると、X(旧ツイッター)を積極的に活用する人ほど孤独を感じやすい傾向があることが分かった」とのこと。確かに中身のない人に限って、スマホの画面の中に没頭しているように感じられます。

私のFacebookの友達は最大1,000人近くまで増えましたが、現在は625人。しばらく連絡を取っていない人や、そもそもどなたか思い出せないような人はどんどんフォローを外したりするようにしています。SNS上で「友達」を増やしたからといって、本当の友達が増えているわけではありません。感性の合う人と出会えるかどうかが大事であって、数が重要なのではないのです。

「静かな退職」が進行していないか

「静かな退職」日本15% 熱意なき社員増、会社の対策は
日本経済新聞 電子版 2023/6/17
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUF0220X0S3A600C2000000/

記事によると「辞職せずに最低限の仕事はこなすものの、熱意が低く会社への帰属意識も薄い社員を意味し、米国を中心に広がりをみせている」そう。私の感覚では日本企業でも「静かな退職」が拡がっているように感じます。

経営者が指示を出してものらりくらりと手を付けない、決めたことが守られないといったことが社内で発生していないでしょうか。こうした従業員はそもそも能力不足であるか、「静かな退職」を決め込んでいるかのどちらかです。経営者が「いつかは改善するはず」などと期待しても全く無意味。こうした従業員を抱え込んでしまったのであれば、他の従業員に拡がらないうちに一定の決断をする必要があります。

コンパスと地図

経営に方程式はありませんが羅針盤を持つことはできます

「岡田道場」と名付けられていた話

関与先の従業員さんと定期的にお話しする機会を設けています。経営者とだけ話していてもつまらないだろうと考えて、私から申し出たもの。直近の業務の様子や、困っていることなどを話してもらう場にしています。ふとした時に、その対話の場が「岡田道場」と名付けられていることを知りました。まるで剣術道場みたい。お互いに真剣に向き合っているという意味では道場かもしれません。

中小企業支援で心掛けているのは、会社の規模の大小・従業員の多寡、相手の役職などに惑わされずに敬意を持って接すること。私のような無形のサービスを提供しているのではなく、社会に確かな価値を提供していることへのリスペクトを忘れないようにしています。

経営者の課題図書

無人島に一冊だけ持っていく本は「岩波現代短歌辞典」と決めています。人が詠んだ短歌の情景を頭に浮かべていると飽きることがありません。

経営者に一冊だけ本を薦めるとしたら、「世界経営の経営理論」という本を選びます。地方中小企業の経営者が、正解のない中で意思決定をして前進し続けるための羅針盤として必要な経営理論を学ぶことができる本です。私も定期的に読み返しています。扇情的なタイトルが付けられている話題のビジネス書なんか必要でなく、この本一冊を手元に置いておいて欲しいくらいです。皆さんのお勧めの課題図書は何でしょうか?


ポッドキャスト「茶わん屋の十四代目 商いラジオ」を毎週金曜日10:00に配信しています

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