メルマガを100回続けて考えたこと
あるグループに向けてメルマガを発信しています。先日、第100号となりました。メルマガという媒体が持つ力について書いてみます。
メルマガのコンテンツ
私が発行しているメルマガは特定のグループに向けて、週一回を目標に発行しています。コンテンツは中小企業支援情報で、補助金やセミナー情報などを取りまとめて掲載しています。例えば、直近のものではディープテックスタートアップに関連するトークセッションと、途上国ビジネスに関するセミナーの情報を掲載しました。どちらも関係機関から情報が寄せられていたもので、私がゼロから情報収集したものではありません。ざっくり言えば、それらしい情報を転載しているだけです。
メルマガの末尾にはこのブログから流用したコラムを載せています。そのまま転載することもあれば、多少手を加えることもあり、読み手に合わせて記事を選ぶことにしています。読者からは思いのほか、このコラムが好評です。単に支援情報だけを届けていた時には特に反応のない媒体だったようですが、私が手掛けるようになってからは「コラムまで必ず目を通すようにしています」といった反応をいただけるようになりました。
読者の方と「あの時のあのコラムを読んで、、、」とすれ違いざまに会話が弾んだことも度々あります。私が思っている以上にコラムの存在感があるようで、なんだか気恥ずかしくなるくらいです。以前は2,3行の近況報告で済ませることもありましたが、最近ではそんなこともできず、毎回、コラムを載せるように。Content is King(コンテンツイズキング)という言葉を耳にしますが、「サイトにとってコンテンツが最も重要である」という考え方だそう。事務的なメルマガを発刊するのは簡単ですが、それでは読者の心に刺さることはありません。メルマガであっても、コラムというひと手間を掛けることでコンテンツを充実させることが実現できています。
100回続けていたら強い力を持つようになっていた
メルマガも100号続けると、一定の影響力を持つことに気づかされます。先日ある告知をしなければならなくなり、その旨をメルマガに掲載することになりました。普段のコンテンツと異なるのでどこまで効果が得られるか不明でしたが、実際はかなり読まれていたよう。具体的な行動に繋がり、懸念事項があっという間に解消されるということがありました。
スマホ全盛の今、メルマガなんて古い媒体ではないのかと思われるかもしれませんが、メディアとして育てれば今でも強い力を持たせることが可能です。メディアとして育てるために必要な要素は二つ。軸を作ることと、継続することです。
軸とは私のメルマガの場合はコラム。このメルマガでなければ読めないコンテンツ(ブログからの流用ですが)を付加することで、メルマガの開封率を大きく向上させることに成功しました。もしコラムがなければその他の情報は検索して得られる情報ばかり。メディアとしての価値を高めるために、書き手の思いを伝える軸が必要なのです。
士業の情報発信を眺めていると法改正情報を垂れ流している人が多いように感じます。こうした情報を発信するのが悪いとは思いませんが、わざわざ個人が注力する必要があるのかと疑問に感じます。士業の一番の商品は、資格や法律の知識ではなく自分自身です。「個」を前面に出したコンテンツを用意できれば強いはず。
またほとんどの情報発信が継続しないからこそ、始めたあとに重要なのは継続することです。先日、あるポッドキャストが素敵だと感じて聞き始めたのですが、数回で更新が途絶えてしまっていました。せっかく素晴らしいコンテンツを用意できたとしても、継続できなければ思いを届けることはできなくなります。一度始めたからには何が何でも継続しましょう。
メルマガは立ち上げ時に最も労力が必要
メルマガは立ち上げ時に最も労力が必要で、始めてしまえば継続しやすいものです。そもそも最初の読者として誰かに登録してもらわなければいけないわけで、個人情報の管理を精緻に行わなくてはいけない今では名刺交換した相手に勝手に送り付けるなどということは認められません。最初の読者を得て第1号を発信することができれば、自分で定めた「軸」に沿って発信し続けるのみ。週1回なら2年で100号を超えますし、毎日発信していれば3か月あまりで100号を超えることになります。その頃には何らかの効果を体感できているはず。
情報発信の媒体は回を重ねて継続することで、徐々に力を増していきます。当初のまだ効果を実感できない時に心が折れて継続できなくなる気持ちはよくわかりますが、せっかく立ち上げたのであれば何が何でも継続してみましょう。
ポッドキャスト「茶わん屋の十四代目 商いラジオ」を毎週金曜日10:00に配信しています
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