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コラム

中小企業支援に対する私の姿勢

どんな姿勢で事業者と向き合っているかについて書いてみます。

補助金を申請する時のコツ

ある事業者と補助金について議論しました。

補助金については、「使える制度であれば使えば良い」というのが私の基本的な考えです。ただし、補助金に振り回されるようになってしまっては本末転倒。例えば「補助金をもらうためには何をすればよいか」などと考え出している事業者には、補助金をいったん忘れるようにアドバイスすることもしばしばあります。

その上で、補助金に採択されるためのポイントがいくつかあると考えていて、その事業者にお伝えさせてもらいました。まずは募集要領をしっかり読むということ。この大前提をすっ飛ばしてしまう事業者が多いのにはいつも驚いています。募集要領を読まずにお金をもらうことばかり考えてしまっていて、申請書の記載内容が求められるものとズレてしまっているのです。まずは募集要領をよく読んで、要件などをよく確認しましょう。募集要領すら自分で読み解けないのであれば、補助金の申請はあきらめた方がよいです。

次のポイントは申請書の記載内容。求められていないことをダラダラと書いても意味はありません。募集要領に書いてある、お金の出し手が書いて欲しいと言っていることをズバリ記載します。基本的に補助金の申請は一発勝負。申請者が書きたいことを書き散らかしても評価されることはありません。相手の構えるミットのど真ん中へボールを投げ込む必要があります。

基本的に私が補助金申請を支援することはありません。補助金に頼るくらいであれば自力で稼いだ方が早いと考えているからです。でもタイミングや状況によっては制度を紹介したり、申請を手伝うことも希にあります。いま現在は2件の結果待ち。4月頃までには結果が出るはずなので良い知らせを待っているところです。

念のため付け加えると、私は補助金が採択されたからといって成果報酬をいただくようなことはしていません。顧問契約をしている事業者からは月々の顧問料をいただいているのでそれで十分。「入金額の○○%を成果報酬としていただきます」としてしまうと補助金コンサルのようになってしまいます。そうした仕事には興味が無いので、月々の顧問料の範囲内でアドバイスをさせてもらっています。

事業者が飛躍する瞬間を見逃さない

世界的な大企業の飛躍のきっかけとなったアイデアが、ある技術者が食事の際に紙ナプキンに書いたメモだったという話を聞いたことがあります。どこまで本当かわかりませんが、確かにひらめきはいつどこで生まれるかわからないものです。会議だからといって必ずしも生産的なわけでもなく、エポックメイキングなアイデアは非公式な場所だからこそ思いつきやすくなるのかもしれません。

先日もある経営者と打ち合わせをしていた時に、そんな瞬間に立ち会うことができました。彼からすると通常の打ち合わせの一環だったのかもしれませんが、経営者の思考を辿りながら一緒に考えていた私にとっては今後の会社の進むべき道が明確になったように感じました。そのことを経営者にお伝えすると、しばらくホワイトボードを見つめた後に賛同してくれました。ホワイトボードを撮影しておいたのは言うまでもありません。今後、この会社が大きく飛躍するのであれば、きっかけはこの日の打ち合わせになるだろうと信じています。

補助金申請を手伝うだけのような中小企業支援の何が面白いのかわかりません。そもそも支援と呼べる行為なのかどうか。事業を成長させて、売上から利益を得ていく仕組み作りが商売の醍醐味の一つであるならば、私は誰でもできるような事務仕事に携わるのではなく、経営者と共に稼ぐ仕組み作りに必要な知恵とアイデアを提供することに注力したいと考えています。

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飛躍のきっかけを掴みましょう

経営者と接する態度

中小企業支援業界で支援者はあくまで脇役。主役は言うまでもなく事業を営む経営者です。この大原則を忘れてしまうと、経営者に敬意を欠いた言動をしてしまったりすることになります。

支援者がどんなに支援をしたとしても、実際に行動して商売をするのは経営者です。素晴らしいと思われるアイデアであっても実行されなければただの妄想。何らかの理由で経営者が実行に移してくれなかったわけで、支援者は謙虚に反省する必要があります。なぜアイデアが生かされなかったのかと。趣旨が伝わらなかったのか、実現可能性が低いと思われたのか、実行できない状況であったのかなどと振り返らなければいけないのです。

今現在もある顧問先に具体的な行動を促しています。果たして実行してくれるかどうか。もし仮に実行されなかったとしたらいろいろ面倒くさい状況に陥りかねません。知恵やアイデアを投げっぱなしにするのではなく、丁寧にコミュニケーションを取って、「今より良くなりたい」という経営者の思いを実現する手伝いをしたいと考えています。


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