地方中小企業が持続可能性を高めるための踏み台になります

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コラム

士業マーケティング 確定申告が終わって考えていること

昨日、税理士さんから申告を終えたと連絡をもらいました。昨年の仕事はこれで完了したことになります。

どこのどなたの困りごとを解決できるのか

完全に自営業に移行してもうすぐ2年目が終わるところ。たったの2年ですが自営業の良いところも悪いところもそれなりに体感してきました。世の中、成功している人ばかりが目立つように感じますが、同じ数以上に苦労している人も存在しています。ざっくばらんに言うと残念ながら廃業を迫られたり、再び雇われる立場に戻ることを選択する人もいるわけです。

地方中小企業の経営者と同じく、私のような零細な自営業も「価値を提供して対価をいただく」という商売の本質は同じ。この本質を忘れてしまうとたちまち行き詰まり、事業を存続させることが困難になってしまいます。特に士業を生業とする自営業が心しておかなければならないのが、「見込客に必要とされる価値を用意する」ということ。独りよがりのメニューは誰からも必要とされることなどなく、いつまで経っても売上と利益に結びつくことはありません。どこかの誰かの困りごとを解決できる価値を提供し続ける必要があります。

士業としての自分はどこのどなたの困りごとを解決できるのか。このことを突き詰めて考え続ければ、自営業を存続させる道が拓けることでしょう。

自分が身をもって学んだことを軸にする

昨年と同じことをしていても、いつまでも事業を存続させることはできないだろうなと感じています。しなやかに変わり続けないと事業を存続できないというのは、江戸時代から続く家業を投資ファンドに事業譲渡して身をもって学んだことの一つです。零細な自営業であっても同じだと思っていて、「今」が居心地が良いからといって一歩を踏み出す勇気を失ってはいけないと思っています。

関与先にもよくお伝えしているのが「動き続けろ」ということ。昨日と同じ仕事をしていれば同じ額の給料がもらえるのは雇われる立場の人々の話。経営者であるからには過去を当たり前と考えずに、果敢に挑戦し続ける姿勢が必要なのです。私と顧問契約を結んでいる会社の多くでは新規事業に挑戦しています。私と対話していれば当然、事業の成長のバトンを繫いでいかなければならないと気付いてしまうからでしょう。

確定申告の書類、つまり数字の結果を眺めていると、私もそろそろ再起動しないといけないなと感じます。居心地の良い中小企業支援家という仕事に安住することなく(もちろん続けます!)、実業のヒリヒリとする世界に再び身を置かなければ、いつか何の価値も提供できない「専門家らしき人」に落ちぶれてしまいやしないかという危機感があります。関与先へ教科書に書いてあるような建前ばかりを述べるようになったら終わり。自分が身をもって学んだことを軸にし、経営者と対話できる中小企業支援家でありたいと思っています。

国民健康保険の被保険者証

できれば国民健康保険に入らないようにしたいです

社会保険料の負担というのは大きい

それにしても社会保険料の負担というのは大きいです(少し話が変わります)。これまで2年間は前職の任意継続で健康保険に加入できていました。それも3月末で終わるので、国民健康保険料を試算してみたところ驚きの金額に。無視するにはあまりに大きな金額なので、一石二鳥(あるいは三鳥)になるような対策を検討中です。

社会保険労務士の受験勉強をしていたときにも、社会保険制度というのはなかなか頭に入らずに苦労しました。恥ずかしながら合格した年に特定の科目で救済措置があったのでギリギリ合格しているくらいなのです。そんな私ですから、いざ自分が任意継続被保険者から卒業を迫られると泡を食ってしまいます。

検索してみると、フリーランス・自営業を対象にした社会保険加入を謳う団体がいくつかあるようです。明らかに脱法行為。現在の法令に違反しないように巧みに立ち居振る舞っているのでしょうが、いずれは破綻するのは確実でしょう。悪い奴らというのは困っている人々から搾取することを真っ先に狙ってきます。目先の社会保険料を削減したいあまり、こうした団体に名を連ねるのはリスク以外の何物でもありません。

確定申告の書類を眺めていると数字以外にもいろいろと考えるきっかけになります。すでに今年も2ヶ月が終わろうとしていますが、残り10ヶ月をしっかり駆け抜けようと思います。


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