PowerPointを使ってプレゼンするときの注意点
先日、PowerPointを使ったプレゼンを聞く機会がありました。いくつか学びがあったので整理してみます。
スクリーンを見ず、聞き手に視線を合わせる
その日のプレゼンは地方中小企業の経営者によるもの。短時間ではありましたが、自社の取り組みを熱く語ってくれました。ただし、間近で人のプレゼンを聞かせてもらうと、いくつか気になるところがありました。私もPowerPointを使うことがあるので、さっそく改善しなくてはいけないなと学ぶことができました。
まず発表者はスクリーンでなく、聴衆に視線を合わせるべき。私もよくやってしまっているかもしれませんが、スクリーンに映し出されているスライドを見ながら話してしまうと聴衆が置き去りになってしまいます。「あー、今まで自分もしていたな」と気付きました。この日のプレゼンでも一番気になったのがこの点。せっかくの素晴らしい内容だったのに、視線を合わせてもらえないというだけで物足りなく感じてしまったのです。
研究者の発表にありがちなのが画面だけを見て、淡々と話す形式のプレゼン。資料を読み上げるだけなら事前に資料を配布しておけば用は足りるわけで、せっかく対面で話す機会を得たのだから聴衆としっかりと視線を合わせ、熱量を伝えられるように話さないともったいないと思います。
対策は目の前に置くパソコンの延長線上に聴衆が現れるように、発表者席を配置することでしょうか。会場によっては制約があるかもしれませんが、これだけで視線の方向だけは合わせることが可能になるはず。
またもう一つの対策はスライドを読み上げるような発表をしなくて済むように、事前の練習を繰り返しておくことでしょう。スライドのキーワードを拾い上げながら発表してしまうというのは私もしていたことで、この機会に改善しなければいけないなと自覚しました。
パソコンを落ち着きなく操作しない
質疑応答の時などにしてしまいがちなのが、パソコンを操作しながら話すこと。これ自体は悪いことではないのですが、無意識のうちにブラウザを上下に落ち着きなくスクロールし続けたりしていると、画面を目で追っている聴衆は目がちらちらするだけです。これと決めた画面を見せる時以外は、基本的に動かさない方がよいでしょう。
先日のプレゼンでは質問に答えようと協業先のウェブサイトを開いてくれたのですが、ブラウザが常に上下にスクロールされ続けていたので内容がまったく入ってきませんでした。また別の質問の際にはスライド内の動画を再び見せてくれようとしたのですが、ちょうどよい場面を出そうとシークバーをいじってばかり。結局、どの場面を見せたいのかわからないままでした。
自分のパソコンを自分で触っている本人は思い通りに操作できているから良いのでしょうが、聴衆はその間、落ち着きなく動く画面を見させられることになります。無意識にしてしまいそうな行動ですので、気を付けたいと思いました。
話は少しそれますが、私はプレゼン中はリモコンか万年筆を手にしています。何か手にしていないと落ち着かないのです。万年筆を持っている時はキャップをいじりながら話してしまうことも。ふと気づいて良くないクセだなとは思うのですが、どうにもやめられません。
時間を守る
先日のプレゼンは15分間プレゼン+15分間質疑応答という予定でしたが、大幅に時間超過してしまいました。前半のプレゼンが20分間を超えてしまい、質疑応答が終わるころには40分間を超えていました。聴衆は満足していたようなので問題にはなりませんでしたが、後の予定が詰まっている人がもしいたらどんなに素晴らしいプレゼンをしていても台無しになってしまっていたかもしれません。
プレゼンをするということは聴衆の時間を預かるということ。事前に伝えられた持ち時間ぴったりに終了するように心がけたいものです。終了時間を厳守するというのは私もいつも心がけていることです。自分自身がされたら困ることは絶対に聴衆にもしたくありません。事前に主催者としっかりと打ち合わせをしておくのはもちろん、当日も「何時までに終えればよいですか?」と確認するようにしています。
こうして改めて他人のプレゼンを聞いていると、自分の悪い癖や改善点に気づくことができました。まずはプレゼン中にスクリーンを見ながら話さないようにしていきたいです。
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