地方中小企業が持続可能性を高めるための踏み台になります

050-3557-7157

コラム

日経産業新聞が休刊した後の情報源について考える

日経産業新聞が休刊した後にどうしようかと困っています。新たな情報収集の手段にどんな選択肢があるのか考えてみます。

日経ビジネス

まず思いついたのが日経ビジネスを購読すること。以前に取り上げられたこともあるので勝手に身近に感じている雑誌です。昨年度まで関与先で読んでいたのですが、定期購読を止めてしまったのでしばらく読むことができていません。日経産業新聞が休刊した後に代わりに読むのに良さそうだと真っ先に思い浮かびました。

難点は新聞ではないこと。私はiPad ProやMacBook Proでも紙面ビューアを使って新聞を読んでいます。毎日の習慣になっているので週刊誌というのがなじむかどうか。購読はしたものの、読み切れないままになっていきそうな気がしています。

日経ビジネスの連載で愛読していたのが「敗軍の将、兵を語る」です。家業の代表取締役を務めていた時には、この記事だけは必ず目を通すようにしていました。なぜなら他社の失敗事例を学ぶことができるから。私のような零細地方中小企業の経営者にとって、日本を代表するような企業の成功事例は別世界の出来事のように感じられて参考にはなりません。それよりも、同じ地方中小企業が失敗したという物語の方が「踏んではいけない地雷」の在処を学ぶのに有効だったのです。

その「敗軍の将、兵を語る」に私が取り上げられたのは、2015年3月に投資ファンドに家業を事業譲渡してすぐのことでした。取材依頼が入ったのでファンドに確認したところ、好きなように対応して構わないとのこと。当初はあまり気が進まなかったものの、かつて自分が学ばせてもらった連載の取材を自分だけが断るというのは不義理なような気がし、新宿のホテルのロビーで記者さんの取材を受けることになりました。家業が経営破綻に至った経緯が取り上げられたその記事は、期せずして中小企業支援家に転身する際に役立ちましたが、それはまた別の話。ただ、「敗軍の将、兵を語る」も最近はネタに困っているようで、必ずしも地方中小企業の破綻事例ばかりではありません。かつてほど商売に特化した連載ではなくなっているようなのが残念です。

日刊工業新聞

次の候補が日経産業新聞のライバル紙である日刊工業新聞を購読することです。電子版ももちろんあって、紙面ビューアーこそないもののPDFで紙面を読むことができるよう。

欠点は購読料が高いこと。日経3紙をまとめて購読していたような割引がないので、購読料はどうやら月4,400円。ちょっと高いなぁというのが率直なところです。さらに言うと、日経産業新聞と比べると少し雰囲気が違っていて(当たり前ですが)、ミクロな話題が多い印象。技術者でもない私にはもう少し大きなテーマの記事があっているように感じます。

関与先にも日刊工業新聞を購読しているところが複数社ありましたが、これまで気になる個別の記事を読むことはあっても、しっかりと読み込むことまではしてきませんでした。実際に購読したときに、月曜から金曜の毎日、日経産業新聞のように目を通すことができるかどうか我ながら自信がありません。

新聞とルーペ

日経産業新聞が休刊になると困ります

日経ヴェリタス

最後の候補が日経ヴェリタス。毎週日曜日に発行されている個人投資家向けの週刊紙です。投資のための情報収集ではなく、世の中の大きな流れを把握しようとするなら日経ヴェリタスが良さそうかなと考えています。

それにしても日経産業新聞が休刊というのは私にとっては困ったことです。これだけ愛読していた媒体が読めなくなるというのは、情報収集の効率が大きく低下しかねません。その分、日本経済新聞をじっくり読めばよいのかもしれませんが、他の媒体を見つけないと情報量が減ってしまいそうなのが気になるところ。今のところは日経ヴェリタスが有力候補で、休刊までまだしばらく時間があるのでじっくりと検討してみようと思います。

新聞はじっくり読もうとするといくらでも時間が掛かってしまいます。その新聞をこれまで3紙も読めている生活が続いているのは、ある意味、幸せな状態なのかもしれません。自分の時間を自分でコントロールできる自営業だからこそ、情報をインプットする時間を確保できています。そしてこのブログのように内容はともかくアウトプットすることもできています。アウトプットするためのインプットを今後も続けていきたいと考えています。


ポッドキャスト「茶わん屋の十四代目 商いラジオ」を毎週金曜日10:00に配信しています

amazon musicのバナー

Listen on Apple Podcasts

関連記事

TOP