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コラム

独立・起業時にやりがちな3つの失敗

創業間もない人からの相談を受けていると、独立・起業時にやってしまいがちな失敗を目にする機会がたびたびあります。

安易に「知り合い」に頼ってしまう

飲食店等の創業で多いのが施工などを「知り合い」に頼んで後悔してしまうこと。なぜだか大した関係もなさそうなのに「知り合い」と称される会社だけから見積もりを取得し、ろくに検討することもなく発注してしまいます。

しばらくしてほとぼりが冷めたころに、「不当に高い価格で契約してしまった」などと後悔してしまうのです。人生を掛けた創業であるならば、複数社から見積もりを取得してじっくりと検討すべきなのではないかと思いますが、「知り合い」であれば自分にとってベストな見積もりを提示してくれるに違いないと勝手に思い込んでしまうのでしょう。

また、「知り合い」関係のトラブルでよく見かけるのが、経営に関与させてしまって混乱を生じさせるパターン。人手が足りなかったり、管理職を探していたりする時に、「知り合い」というだけでその人物を冷静に評価せずに経営に関与させてしまうのです。ふたを開けてみたら、まるでオーナーのように振る舞う一方で実務遂行能力が全くなかっただとかというのはよく聞く話。枢要な仕事を任せようとするのであれば、知り合いかどうかなどは関係ないはずです。

「知り合い」という言葉には何か魔法の響きがあるようで、経営者の手間を省いてくれるように妄想しがち。実際は知り合いだからと言ってそれだけで何かが解決することなどありません。独立・開業時に知り合いに頼りたくなったら要注意です。

よく考えずにリース契約などを締結してしまう

独立・開業時にまだ事業の見通しが定かでないのにリース契約などをしてしまうのは考えものです。

複合機などの他にホームページも要注意。最初は簡単にホームページを用意できたと喜んでいて、数年経ったころにリニューアルしようとしてもリース契約のために手を入れるどころか解約もままならないという事例を見聞きしたことがあります。リース契約は基本的に途中解約はできません。よほどのことが無い限り、起業・独立直後に締結することは避けた方がよいでしょう。

ある士業では複合機やパソコン、ホームページをパッケージ化してリース契約させるところがあるそうです。それ自体が悪いとは思わないのですが、それぞれの中身を吟味してリース期間中に大きく陳腐化する恐れが無いかなど検討しましょう。

独立・開業間もない時期のどさくさに紛れて何かを売りつけてしまおうという悪い業者が存在するのも事実。業者の言いなりにならずに、自分で判断して購買の可否を決定しましょう。

オフィスにある複合機

複合機やプリンターが本当に必要なのかよく考えましょう

低スペックのパソコンを買ってしまう

低スペックのパソコンを買ってしまうと作業のボトルネックになってしまいます。低価格パソコンのすべてがダメとは言いませんが、私は最初から高スペックのパソコンを購入することを強く勧めています。スマホも同様。安いだけという理由で選んだスマホを触らせてもらったことがありますが、あまりの反応の遅さに驚いたことがあります。

独立・開業した後、日々、最も長く手にする道具は何かと考えた時に、今時はパソコンやスマホが真っ先に思い浮かぶでしょう。他の道具ならともかく、最も長く手にする道具をケチってロクなことにはなりません。無駄なお金を一銭も使わないようにする心構えを持つと同時に、投資すべき対象には惜しまずに投資する度胸を持ちたいものです。

私はパソコンやスマホは長く使うつもりはありません。最初から定期的に入れ替えるつもりで使ってしまえばいいのです。例えばスマホはiPhoneの偶数番号の機種を使い続けています。つまり2年毎に機種変更を繰り返していて、これくらいの頻度であればバッテリーや機能の劣化を体感することなく使用し続けることができます。今使っているiPhone14 Pro Maxはもうすぐ機種変更して1年。つぎは16が出たら機種変更の予定で、そのタイミングで家族のものも一斉にType-C対応にしてしまおうと計画しています。

独立・起業時は通常時と異なる判断を迫られることが多々あります。その際に上記のようなよくある過ちをおかさないようにしてください。


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