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コラム

情報交換できる人間関係をどれだけ築けているか

文字通りの「情報交換」できる人と関係性を構築しておくことは、社会人が仕事をするにあたって重要なことだと思っています。

お互いに有意義な情報交換をできる関係を築く

先日、ある公的機関の人から連絡があってお目にかかることにしました。数ヶ月に一度、どちらからともなく連絡を取り合って、文字通り「情報交換」をしている仲です。私がこうして情報交換しているというと「そんな所と繋がっているの?」とびっくりされることもあるのですが、普段からこうしたネットワークを築いておくことは重要だと思っています。どこの機関のどの部署の人であるかはここでは書けませんが、今回も貴重な情報をもらうことができて助かりました。

もちろん、私からも先方の役に立つであろう情報は(守秘義務や秘密保持契約などに反しない範囲で)提供しています。お互いに有意義な情報を交換できると思っているからこそ成り立つ関係です。一方だけが情報を取ろうとしたり、情報の質に偏りがあればこの関係は継続させることができません。相手を思いやる気持ちがあるからこそ成り立っているとも言えます。

ある同業者で私から情報ばかり得ようとする人がいて、残念ながらその人とは距離を取ることにしました。なんで私ばかりが彼のために情報を提供しなくてはいけないのかがわかりません。何度か一方通行の情報提供があったとしても、いつか借りを返そうという意識を持っていてくれれば良かったのですが、どうやらそうした意識はなさそう。私だけが貴重な情報を提供するのが馬鹿らしくなってしまいました。

質の高い情報を得たいと考えるのであれば、さらに質の高い情報を相手に提供するように努めるのが、関係性を構築し継続するポイントです。

まずは相手の期待を上回る情報を提供する

情報交換できる豊かな人間関係を築くには、こちらから相手の期待を上回る情報を提供しなくてはなりません。まずは自己開示をして信頼を得ることが先で、何も関係性ができていないのにこちらから情報を要求してはいけません。同時にここで相手の反応がなければそれまでのこと。互恵性のある関係は築けないと判断します。

気を付けなければいけないのが、飲食などの接待で情報を得ようとする人々。大した情報を提供する気も無いのに、酒を飲ませたのだから情報を寄越せと言わんばかりの姿勢にはがっかりします。だれもが接待を好むわけでは無く、私のように負担感を感じる者もいるわけです。こうした会社(経営者)とは距離を取るに限ります。私もこのことに気付くまでは何度も情報を搾取されてしまった経験があります。接待をされた引け目から、次も呼び出されたら出かけなければならず、ますます疲弊することに。相手が不義理を働いたことをきっかけに、すっぱりと縁を切ることができてすっきりしています。

また、こちらの提供する情報にピンと来ない人と関係性を築こうとしても無駄なことになります。せっかく役に立つ情報を用意したのに、ありがたがってくれないのであればどうしようもありません。以前に某機関の実務のトップとお会いした時のこと。先方の役に立てることは間違いなかったのですが、具体的に想像できなかったよう。彼の手柄にできることだったと思うのですが、ピンと来てくれないのであれば無理強いせずに引くだけです。それきり連絡することは控えています。

両手を差し出す人

情報が欲しいのであれば先に差し出しましょう

「お話を伺いたい」には要注意

情報交換をする気もないのに寄ってくる人物にも注意が必要です。特に「お話を伺いたい」とか言ってアポイントを取ろうとするのに限って、手ぶらで来ることがほとんど。

行政の視察もこのパターンで、こちらのノウハウとか知見を得ようとするばかりで何も見返りはありません。せめて事後に報告や感想を教えてくれれば良いのですが、そうした反応が来たことはゼロ。事例など盛りだくさんの資料まで提供してしまい、馬鹿らしく感じたことが何度もありました。聞くところによるとこうした視察対応というのは行政間の暗黙の了解で出し惜しみしてはいけないそう。こちらが時間を割いて情報を提供しているのだから有料にしても良いと思うのですが。

またある時は大学教授が研究のためと称してやってきました。根掘り葉掘りヒアリングを受けたのですが、その後の連絡はなし。それどころか何年も経ってから安っぽいレポートに私から聞き出した内容を流用していることが判明してうんざりしたことがあります。「あの時のヒアリング内容をこのようなレポートにまとめました」と通知するのは最低限のマナーだと思うのですが、どうやらそういう常識はなかったようです。

安直に「お話を伺いたい」とか言ってしまう人物のアポイント依頼には要注意。丁寧に連絡してきたからと無警戒に接してしまうと、こちらの貴重な情報を吸い取られてしまうだけです。情報を得たいと考えるのであれば、それに見合う何かをまずは用意すべき。何の対価対償も用意する気がないのであれば、せめて先に教えて欲しいものです。


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