アルコールハラスメントを目撃した
先日、ある宴会でのこと。酒が入ってちょっと軽口を叩いていた人が同僚から「それハラスメント」と注意されていました。アルコールについて考えてみます。
ハラスメントを即座に指摘できる文化
アルコールが人体に百害あって一利なしであるということはどうやら共有されつつあります。酒は百薬の長というのは間違いだったということで、かつてのタバコのように広告なども規制されていくのかもしれません。個人の判断で嗜むのならばともかく、アルコールを飲むのを前提に何かを企画するというのは、もはや時代の流れについていけていないと見なされてしまいそうです。
先日、ある宴会に呼ばれた時のこと。ホスト側の出席者が軽口を叩いたところ、同僚から「それハラスメント」と即座に指摘を受けていました。アルコール関連の軽口で、以前だったらハラスメントでもなんでもない会話の一部と見なされていたことでしょう。でも、昨今の基準らしきものに照らし合わせてみたら、確かにハラスメントに該当する言動だったのかもしれません。
この時に考えたのが、同僚が即座にハラスメントを指摘できる文化って良いなということ。黙ってやり過ごしてしまうのではなく、さらっと間違いを正せるというのは誰もができることではありません。形式だけのハラスメント研修は多くの人が受講しつつありますが、実地に対応できるというのは素晴らしいなと感心しました。その会社のハラスメント研修がきちんと機能している何よりの証だなぁと、社会保険労務士の看板(だけ)を掲げる者として感じ入りました。
飲酒がもたらすリスクを避ける
今さらですが、私は聖人君子でもなんでもなくて、これまで清く正しく生きてきたなどと公言するつもりはまったくありません。アルコール関連でもあれやこれやと不始末をしでかしてきています。以前だったら武勇伝のように話せていたことでも、現在の基準に照らし合わせたらとてもじゃないけれども話せないようなこともしています(みなさん、その節はご迷惑おかけしました)。
SNSなどで誰もが自分の声を発信できるようになると、建前のようなものが大きな力を持ってしまいがちで、法律だとかルールだとかマナーを振りかざせば、ちょっとした間違いも一切許容されなくなってしまいます。アルコール関連の失敗も同様。良くも悪くも世の中の流れが変化しているのであれば、自分もそれに合わせて対応しなくてはいけません。アルコールで不始末をしでかす可能性があるのであれば、最初から飲まないのに限ります。
ありがたいことに私は元々、アルコールは体質的に苦手です。飲んでいる間は楽しいのですが、その後の頭痛と胃の不快感というのは歳を重ねるにつれてきつくなってきているように感じます。家業の代表取締役を務めていた時には酒を飲む機会が非常に多かったのですが、少しは慣れたものの体には負担が掛かっていたよう。飲酒だけが原因ではないのでしょうが、逆流性食道炎や咳ぜんそくに悩まされたものです。最近ではめっきり飲酒の機会は減ってしまって、月に1回くらいで済んでいます。そうした場はそれなりに楽しみつつ、自宅で晩酌をするなどということはゼロ。様々なリスクを考えたら、無理して飲む必要はまったくな無いなと考えています。
アルコール関連のコスト
ちょうど確定申告の時期なので昨年1年間の経費を見返しています。プライベートの出費でアルコール関連というのはほぼゼロでした。仕事の帰りにコンビニでビールを買うこともありませんし、定期的に外食してその度に酒を飲むということもありません。もしこれが酒好きな体質だったらと考えると、けっこうなコストが掛かってしまうのだろうなと思います。
酒やタバコは趣味嗜好品です。他人に迷惑を掛けないのであれば、自分で稼いだ金でいくら使おうが本人の勝手です。でも長い人生を考えると、決して効率の良いお金の使い方ではないなぁと思います。どちらも依存しやすいものですし、体にも少なくとも「良くはない」もの。冷静に考えたら、アルコールのコストというのは表面上に現れる額以上に高いものなのかもしれません。
私の次の飲み会は未定。最近では平気で1ヶ月以上あくこともあります。お付き合いの範囲内で適度に楽しみたいと思います。
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